半分世界
メリークリスマス!
サンタさんは来ましたか? それともサンタさん代理をつとめましたか?
そんな特別な本日、SF班国内担当(通称:妹)よりみなさまに、素敵な新刊情報をお届けいたします。

2018年1月中旬、石川宗生さん『半分世界』(創元日本SF叢書)が刊行されます! 本書は2016年に「吉田同名」で第7回創元SF短編賞を受賞した石川さんのデビュー短編集です。

3年前、会社から帰宅途中の吉田大輔氏(30代、妻と男児ひとり)は、電車を降りて自宅に向かうあいだで一瞬にして19329人となった――第7回創元SF短編賞を受賞した「吉田同名」をはじめ、ある日突然、縦に半分になった家で、平然と暮らし続ける一家とその観察に没頭する人々を描く表題作、全住民が白と黒のチームに分かれ、300年もの間ゲームを続ける奇妙な町を舞台にした「白黒ダービー小史」など全4編。
突飛なアイデアと語りの魔術が描き出す、まったく新しい小説世界。 

■収録作
「吉田同名」(第7回創元SF短編賞受賞作)
「半分世界」
「白黒ダービー小史」
「バス停夜想曲、あるいはロッタリー999」

巻末には、作家の飛浩隆先生に解説をお寄せいただきました。
飛先生、なんとこの解説をお書きいただくにあたって石川さんにメールインタビュウをしてくださったのですが、これがほんとうに面白いんです!
内容は、石川さん個人のプロフィールに始まり、趣味や来歴、1日の過ごし方、好きな小説や映画のこと、創作のこと、そして収録作品についてなど非常に細かく本格的なものでした。
質問文をいただいたのは、もちろん解説のお原稿をいただく前だったわけですが、その時点ですでにみなさまにお目にかけたくて仕方なくなるくらい、奥が深く真摯なものだったのです。石川さんのほうも全力でそれに応えてくださり、「このインタビュウですでにじゅうぶんなのではないか……」と思ってしまうくらいのものが出来上がったのでした。
それをもとにさらに深く作品を掘り下げ、また石川さんの恩師である翻訳家の増田まもる先生にもインタビューをされて書かれたのが、今回の解説です。
本書の購入を検討されている方には、ネタバレ等はありませんのでどうか安心して、解説を読んでみていただきたいと思います。
本の中身にあまり触れずなぜ解説をこんなに熱く推しているのか……
それは、解説を読んでいただければぜったいにこの本を読みたくなるからです!
ね、気になるでしょう? 気になりますよね。
というわけで、ばっちり予告だけしておいて、年が明けましたら件のメールインタビュウを先行公開してしまいたいと思います!
どうぞお楽しみに。

石川宗生さん『半分世界』は2018年1月22日発売予定です。ご期待ください。


(2017年12月25日)



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