デビュー作「吉田同名」で第48回星雲賞日本短編部門にノミネートされた期待の新人・石川宗生の最新作

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【内容紹介】
300年もの間、町全体を競技場として昼夜を問わず続けられているあるスポーツ。 レオナルドは外国人選手としてこの町にやってきたが、敵チームのスター選手にして監督の娘と恋に落ちてしまい……

石川宗生(いしかわ・むねお)
1984年千葉県生まれ。米大学卒業後、イベント営業、世界一周旅行、スペイン語留学などを経て現在はフリーの翻訳家として活躍中。
2016年「吉田同名」で第7回創元SF短編賞を受賞。同作は第48回星雲賞の日本短編部門の候補となった。




『吉田同名』
「20XX年○月△日19時頃、夏の宵闇垂れ込めるS市K町4丁目の通りで多数の住民が暗色の奔流を目撃した」――3年前、会社から帰宅途中の吉田大輔氏(30代、妻と男子ひとり)は、降りた駅から自宅玄関までのあいだで一瞬にして19329人となった。全員が寸分違わぬ吉田大輔氏その人である。瞬く間に報道され様々な考察がなされるが、もちろん原因は分からず対処のしようもない。200~600人ずつに分けて吉田大輔氏が収容された先は計6県の人里離れた廃病院、廃旅館など。隔離された環境下で果たして吉田大輔氏たちは……。応募総数464作から大森望、日下三蔵、山本弘ら3選考委員全員が絶賛し選出した、稀代のスラップスティック思弁SF。第7回創元SF短編賞受賞作。

(2017年8月25日)

SF・ファンタジイ・ミステリー|東京創元社