東京創元社では創立70周年記念企画として、2023年4月20日から6月20日まで、投票フォームとX(旧twitter)で「全読書人が選ぶ!東京創元社文庫総選挙」の投票を行いました。
投票者数279名、全834作の投票をいただき、5つの部門で1位になった作品はこちらの記事で発表しております!今回は1位にはならなかったものの、熱いコメントをいただいた作品をコメントと一緒にご紹介させていただく記事の第2弾です。
第1弾の記事はこちらからお読みいただけます。
・一気読み本(海外編)
●読者の声
「まさかの私の大好きなクレモナ、ストラディヴァリウス、ヴァイオリン職人が題材のミステリー!!!という夢のような作品で主人公と刑事の人柄や関係も好ましく微笑ましく、事件も先が気になりすぎる上に舞台がヴェネツィア、ロンドンとまたまた大好きな地へと移しながら少しずつ謎が解けたり深まったりと全くページを捲る手が止まらず一気読みでした。シリーズも全て一気読みで本当に面白くてミステリーの良さも実感する大好きな作品です。」べいかさん
・推しキャラ本(国内編)

『サーチライトと誘蛾灯』櫻田智也
●読者の声
「本作の魞沢泉くんにとても魅力を感じています。まず、「虫好きの変わった青年」が「何故か他の誰も気付かないことに気付いてしまう」が故に探偵役として謎を紐解いていくストーリーは、あえて書かないことや、反対にちゃんと登場人物は核心に迫る台詞を口にしていることなど、丁寧に忍ばされた伏線が回収された瞬間がとても鮮やかで、結末を知れば必ずはじめから読み返したくなるミステリとしての作りが好きです。」うどんまるさん
・人生を変えた本(国内編)

●読者の声
「読んでいたミステリがどうも混ぜ物の多い本格もどきのように感じられて、本格探偵小説って何だろう……自分はどこが好きだったんだっけ……と迷いに囚われていた時期があって、その頃出会ったのが本書でした。正直昔の作品だし派手な事件が起こる訳でもなさそうだしと、あまり期待せず読み始めたのですが、一読吃驚いたしました。小さな謎が組み合わされて大きなイリュージョンが構築される、そのためにひとつひとつのパーツを恐るべき細心さで磨き上げ、過不足ないよう配置していく、その手つきの誠実さ。解明の論理的な手順を読者に煩瑣だと感じさせず面白く読ませることが可能だと初めて教えてくれた作品でもありました。」ときのきさん
・大切な人に贈りたい本(国内編)

『現代詩人探偵』紅玉いづき
●読者の声
「「言葉」がテーマということで、紅玉さんらしい柔らかな文体から、思いもよらないほど切実で、痛烈な謎が現れるさまは、とてつもなく美しい。謎を解くことは、秘密を暴き、他人に踏み込むことであり、その苦悩を読んだ者にも感じさせる。言葉に力はないのかもしれないが、それでもささやかななにかを残せるのだ。その気持ちを誰かに渡せるのなら、この一冊だと思う。」木内一命さん
・結末が忘れられない本(国内編)

『犬はどこだ』米澤穂信
●読者の声「面白かった。犬を捜索したい探偵のミステリ。視点を変えつつひたすら淡々と進むのに、詰めの展開がとんでもなくハラハラするし、逆転させる位置が素晴らしく秀逸で考えられている。最後はとてつもなくサスペンス。この人の地の文が好きだなあ、とうむうむとしていた。」まいべさん
熱いご感想をいただきありがとうございました!
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