有名無名問わず、死者の物語を宿した遺品ばかりを集めた『遺品博物館』。寄贈希望者が亡くなると、謎めいた学芸員、吉田・T・吉夫が収蔵する物を選定するべくやってくる――。
短編の名手である太田忠司さんがその技巧を凝らした作品集『遺品博物館』文庫化を記念して、2週連続で収録短編を全文公開いたします!
先週の「川の様子を見に行く」に続き、本日公開するのは、四話目に収録の「不器用なダンスを踊ろう」です。
謎めいた学芸員がもたらすのは救済か、それとも破局なのか。熟練の筆致で描かれた物語世界を、どうぞお楽しみください!

https://www.yondemill.jp/contents/55896?view=1
短編の名手である太田忠司さんがその技巧を凝らした作品集『遺品博物館』文庫化を記念して、2週連続で収録短編を全文公開いたします!
先週の「川の様子を見に行く」に続き、本日公開するのは、四話目に収録の「不器用なダンスを踊ろう」です。
悪性の腫瘍が原因でなくなった高校生の少女。彼女と付き合っていた少年は、彼女との思い出の日々を小説にして出版し、ベストセラー作家となっていた。
その後、奇しくも同じ病で亡くなった少女の母親の遺言を実行するため、彼女の棲んでいた家に呼ばれるのだが――。
謎めいた学芸員がもたらすのは救済か、それとも破局なのか。熟練の筆致で描かれた物語世界を、どうぞお楽しみください!

https://www.yondemill.jp/contents/55896?view=1
(書影をクリックすると短編のページが開きます)
【内容紹介】
古今東西のさまざまな遺品を収蔵する遺品博物館。寄贈の希望者が亡くなると、謎めいた学芸員、吉田・T・吉夫が収蔵する物を選定するべくやってくる。それらは、死者自身の人生のみならず、残された人々にとっても重要な意味を持つ品々ばかりだった。彼が遺品と引き換えに残された者たちにもたらすのは、救済か破局か――。熟練の技巧が冴え渡る、死者と生者を繋ぐ八つの謎物語。解説=三島政幸
【収録作品】
「川の様子を見に行く」*全文公開中
「ふたりの秘密のために」
「燃やしても過去は消えない」
「不器用なダンスを踊ろう」*全文公開中
「何かを集めずにはいられない」
「空に金魚を泳がせる」
「時を戻す魔法」
「大切なものは人それぞれ」
第一話「川の様子を見に行く」全文公開はこちらでお読みいただけます。
【著者紹介】
太田忠司(おおた・ただし)
1959年愛知県生まれ。名古屋工業大学卒業。81年、「帰郷」が「星新一ショートショート・コンテスト」で優秀作に選ばれる。『僕の殺人』以下の〈殺人三部作〉などで新本格の旗手として活躍。2004年発表の『黄金蝶ひとり』で第21回うつのみやこども賞受賞。『刑事失格』に始まる〈阿南〉シリーズほか、〈狩野俊介〉〈探偵・藤森涼子〉〈ミステリなふたり〉〈名古屋駅西喫茶ユトリロ〉など多くのシリーズ作品を執筆。その他『奇談蒐集家』『怪異筆録者』『遺品博物館』『麻倉玲一は信頼できない語り手』『喪を明ける』など著作多数。