2020年の刊行時に大きな反響を呼び、翌21年に第74回日本推理作家協会賞と第21回本格ミステリ大賞を受賞した、櫻田智也さん『蟬かえる』が2月13日に待望の文庫化をします!

全国各地を旅する昆虫好きの心優しい青年・エリ沢泉(えりさわせん。「エリ」は「魚」偏に「入」)。彼が解く事件の真相は、いつだって人間の悲しみや愛おしさを秘めていた――。どこか頼りないけれど、推理力は抜群で人の心に寄り添うエリ沢くんは、様々な事件に遭遇します。

16年前、森に表れたのは行方不明の少女の幽霊だったのか?(「蟬かえる」
交差点での交通事故と団地で起きた負傷事件のつながりとは?(「コマチグモ」
ペンションを訪れる客に向けられる、悪意の正体とは?(「彼方の甲虫」
失踪した元ライターは、何を追っていたのか?(「ホタル計画」
エリ沢くんと、日本に帰国した旧友が交わす会話の裏に潜むものとは?(「サブサハラの蠅」

収録作5編には、シリーズ第1弾『サーチライトと誘蛾灯』に続き、思わず驚愕してしまう意外な真相と、胸を打つ人間ドラマが描かれています。また、単行本版あとがきでは、エリ沢くんや本作に込めた切実な想いを綴っており、書き下ろしの文庫版あとがきでは、日本推理作家協会賞と本格ミステリ大賞を受賞した際の感想も語っています。

解説は法月綸太郎さん。単行本版の帯で、「ホワットダニット(What done it)ってどんなミステリ? その答えは本書を読めばわかります」――という素敵な推薦コメントを寄せていただいた法月さんに、シリーズやエリ沢くんの魅力について存分に分析いただきました。

今回の文庫版帯に掲載し、法月さんの解説から一部抜粋させていただいた「読み終わるとため息が漏れ、また読むことができてよかったと思う。いつまでも読み継がれる本というのはそういうものだろう」の言葉通り、しみじみと心に残る逸品です。どうか楽しんでいただけましたら幸いです。

また、三省堂書店全店で『蟬かえる』応援キャンペーンを開催します!
 
①三省堂書店池袋本店・名古屋本店の2店舗で、オリジナルフリーペーパーを店頭配布
著者や作品の紹介のほかに、スタッフの応援コメントや著者とのQ&Aなど、充実した内容でお届けいたします。
 
②全店の店頭購入特典、書き下ろし掌編「ミツバチと押し花」公開
全店の店頭で『サーチライトと誘蛾灯』もしくは『蟬かえる』を購入したお客様を対象に、特別書き下ろし掌編「ミツバチと押し花」を公開。
こちらは、購入した際に発行されるレシートに印字されたQRコードから、お楽しみいただけます。ここでしか読めない限定掌編、どうぞお見逃しなく!
※特典の掌編は3月9日(木)までの公開となっております。
※【2月28日追記】 大好評につき、特典の掌編公開期間を3月31日(金)まで延長いたしました!

そして、池袋本店と名古屋本店では『蟬かえる』スペシャル大看板を掲出しています! お立ち寄りの際は、こちらもご覧くださいませ。

池袋本店の大看板
【池袋本店の大看板】