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2022年10月17日、飯田橋のホテルメトロポリタン エドモント〈悠久の間〉にて、〈第32回鮎川哲也賞〉ならびに〈第19回ミステリーズ!新人賞〉の贈呈式が開かれました。

〈第32回鮎川哲也賞〉は、正賞は受賞作なしとなり、優秀賞として真紀涼介氏の「想いを花に託して」が選ばれました。〈第19回ミステリーズ!新人賞〉は、真門浩平氏の「ルナティック・レトリーバー」が受賞作に選ばれました。

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〈第32回鮎川哲也賞〉の選評を、選考委員を代表して麻耶雄嵩先生が述べられました。
「6作の候補作すべてがバラエティに富んだ設定で、それでいてすべて面白かったので、選考は迷った」「いずれもレベルは高かったものの、一作を強く推すにはトリックや設定、驚きなどの決め手に欠けた」と総評をされ、優秀賞の「想いを花に託して」については、本格ミステリとしての改善点に触れつつも、「探偵役とワトソン役の二人ともが雰囲気が良く、周りのキャラクターたちもそれを支えていた」と所感を述べられました。

選評の後、優秀賞受賞者の真紀涼介氏が登壇され、選考委員の東川篤哉先生より花束が手渡されました。

受賞の挨拶で真紀氏は、「当時通っていた大学が映画版のロケ地となっていたことをきっかけに、『アヒルと鴨のコインロッカー』を手にとり、読書の世界にのめりこんだ」と、ミステリとの出会いを振り返られ、「イメージしたもの、書きたかったものを書くことができたが、反省点をしっかりと見つめ直し、次に活かし、よりよい作品を書けるよう精進していく」と、抱負を語られました。

「想いを花に託して」は改稿を行った上で、2023年の刊行を予定しております。

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続いて、〈第19回ミステリーズ!新人賞〉の選評を、選考委員を代表して大崎梢先生が述べられました。
執筆に臨む人たちへ向け、「ときどきは立ち止まって、『この小説に惹かれるのは、一体何が備わっているからなんだろうか?』と、自分以外の小説を読んだ時に少しずつ学んでいくとよい」と述べられ、受賞作「ルナティック・レトリーバー」については、「『こういうものが書きたい』という作者の熱い気持ちは終始貫かれ、それを形にするだけの構築力、発想力も備わっているように見受けられた」と評価されました。

選評の後、受賞者の真門浩平氏が登壇され、小社社長・渋谷健太郎より賞状の授与が行われ、正賞の懐中時計が選考委員の大倉崇裕先生より贈呈されました。また、〈第18回ミステリーズ!新人賞〉の受賞者・柳川一先生より、花束が手渡されました。

受賞の挨拶で、真門氏は「以前ミステリーズ!新人賞の最終選考に残った際に、当時の選考委員だった法月綸太郎先生からいただいた『この人にはまだのびしろがある。一回り大きくなって帰ってくるに違いない』という言葉を励みとして、投稿を続けることができた」と振り返られた上で、「本格ミステリを読んでいるときに感じていた驚きや興奮、感動を自分でも表現できるように、そんな作品を目指して書き続けたい」と、今後の目標を語られました。

第19回ミステリーズ!新人賞受賞作「ルナティック・レトリーバー」、および第32回鮎川哲也賞・第19回ミステリーズ!新人賞の選評は、『紙魚の手帖 vol.07』に掲載されています。また、「ルナティック・レトリーバー」および第19回ミステリーズ!新人賞の選評は、電子書籍としても配信中です。

今回の贈賞式の模様は、YouTubeで全編をご視聴いただけます。



現在募集中の〈第34回鮎川哲也賞〉は2023年10月末日〆切。ミステリーズ!新人賞は〈第1回創元ミステリ短編賞〉と名前を改め、2023年3月末日〆切で投稿受付中です。

また、〈第14回創元SF短編賞〉(2023年1月10日〆切)および〈創元ホラー長編賞〉(2023年4月末日〆切)も、ただいま投稿を受付中です。多数のご応募をお待ちしております。









紙魚の手帖Vol.07
櫻田 智也,ほか
東京創元社
2022-10-11