2ヶ月に一度の「激押し!」企画、10月は『犯罪』(フェルディナント・フォン・シーラッハ)です。
どの短篇も登場人物や罪が独特で、一度読んだら忘れられない読み味のこの一冊。帯の一文は一作目の「フェーナー氏」から抜粋しているのですが、この他にも、奇妙で衝撃的な作品が収録されていて、あっという間にこの作風に興味が湧きました。個人的に一番好きなのは「サマータイム」なのですが、どこが好きかを書いてしまうとネタバレにもなってしまうため、割愛いたします。
10月中旬には同著者の『刑罰』も文庫化されました。『犯罪』と並ぶ傑作揃いの短篇集です。ぜひ、こちらも併せてご一読ください!
【内容紹介】
一生愛しつづけると誓った妻を殺めた老医師。兄を救うため法廷中を騙そうとする犯罪者一家の末っ子。エチオピアの寒村を豊かにした、心やさしき銀行強盗。――魔に魅入られ、世界の不条理に翻弄される犯罪者たち。弁護士の著者が現実の事件に材を得て、異様な罪を犯した人間たちの真実を鮮やかに描き上げた珠玉の連作短篇集。2012年本屋大賞「翻訳小説部門」第1位に輝いた傑作! 解説=松山巖
どの短篇も登場人物や罪が独特で、一度読んだら忘れられない読み味のこの一冊。帯の一文は一作目の「フェーナー氏」から抜粋しているのですが、この他にも、奇妙で衝撃的な作品が収録されていて、あっという間にこの作風に興味が湧きました。個人的に一番好きなのは「サマータイム」なのですが、どこが好きかを書いてしまうとネタバレにもなってしまうため、割愛いたします。
10月中旬には同著者の『刑罰』も文庫化されました。『犯罪』と並ぶ傑作揃いの短篇集です。ぜひ、こちらも併せてご一読ください!
●前回までの「激押し!」記事はこちら
2022年8月 川澄浩平『探偵は教室にいない』
2022年6月 浅ノ宮遼『臨床探偵と消えた脳病変』
2022年4月 深緑野分『戦場のコックたち』
2022年2月 浅倉秋成『九度目の十八歳を迎えた君と』
2021年12月 丸山正樹『龍の耳を君に デフ・ヴォイス』