猛暑厳しい今日この頃ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。こんな夏は極力外出せず、クーラーの効いた涼しい室内で、快適な読書タイムを満喫したい方も多いかと思います。そこで、そんな時にオススメしたい、『紙魚の手帖 vol.06 AUGUST 2022』を紹介いたします!

今号の特集は、「今こそ見逃せない! 大注目の翻訳ミステリ」&「慄(ふる)える・惑(まど)う・憑(つ)かれる 真夏のホラー」ということで、初の2本立てでお贈りいたします。

前者は、まず『そしてミランダを殺す』のピーター・スワンソンと、MWA最優秀短編賞を受賞したルイス・アルベルト・ウレアの短編を掲載。また、小社の翻訳ミステリ刊行リストや、若林踏さんが紹介する小社や他社を含めた2022年上半期翻訳ミステリの動向、松島由林さんが描くジャナ・デリオン 〈ワニ町〉シリーズ応援イラストなどを掲載しています。

後者は、小説では小田雅久仁さんと南條竹則さんの幻想的な短編と、大島清昭さんの8月下旬刊行の新作『赤虫村の怪談』を一部先行掲載。加えて、好評発売中の芦花公園さん『とらすの子』刊行記念の鼎談や、朝宮運河さんによる新鋭ホラー作家ガイド、そして1回切りとなる「創元ホラー長編賞」の応募規定を掲載しています。

以上、両特集はそれぞれ多彩な執筆陣による傑作短編やブックガイドなど、盛りだくさんの内容でお届けしています。海外&国内、ミステリ&ホラーと、様々な作品や作家を紹介しておりますので、新たな「好き!」「面白い!」が見つかる出会いとなりますと幸いです。

また、新連載は〈図書館の魔女〉シリーズで話題の高田大介さんが描く、〈多声音楽〉の誕生を巡る長編ミステリ『記憶の対位法』。「裏切り者」の刻印を負った青年の探索行が、どのような道を迎えるのか、どうぞお楽しみに。

他にも、読み切りが充実。近藤史恵さんの〈ビストロ・パ・マル〉シリーズ最新作、久永実木彦さんの怪獣をめぐるSF、雛倉さりえさんの吸血鬼とその吸血鬼狩りの日常を描く短編、丸山正樹さんの〈デフ・ヴォイス〉シリーズスピンオフもお見逃しなく。

暑い夏を乗り切るための読書のお供として、ぜひ本書をじっくりとご堪能ください!







紙魚の手帖Vol.06
ほか
東京創元社
2022-08-12