今夏最注目のホラー小説『とらすの子』が、7月29日(金)刊行です!

著者は、2021年『ほねがらみ』『異端の祝祭』で話題を読んだ芦花公園さん。2022年2月には『異端の祝祭』の続編『漆黒の慕情』も上梓しました。

物語は、あるライターの視点から始まります。
三流のオカルト誌の穴埋め記事を書く日々を送る彼女・坂本美羽は、副編集長に近頃世間をにぎわせている連続する変死体の発見について記事を書くよう命令されます。
別の記事を書きたいと思いつつも、彼女はSNSで見つけた気になる投稿にコンタクトをし取材を取り付けます。
集合場所に現れたのは中学生くらいの女の子。SNSの投稿からもやや思い込みが強い子のように感じるが、話を聞き始めます。

「とらすの会」の人は皆優しくて、居心地が良かったんです。
中でもマレ様なんて嘘みたいに綺麗で、悩みを聞いてぎゅって抱きしめてくれました。
でも“会議”では、誰かが「許せない人」への恨みをマレ様に訴えて、周りの人たちも口々に煽って……翌日、その「許せない人」は死体で見つかるんです。
それが怖くて行かなくなったら、裏切者って責められて……。
時間がないです、私、殺されます――

錯乱しながらも必死に訴える少女に対し、話にならないと取材を切り上げようとする美羽。腕をつかんで引き留める少女を振り払おうとした次の瞬間、取材相手は爆発するように血肉を散らせて死んでしまいます。
この人知を超えた異常な出来事に衝撃を受けながらも、スクープを狙う美羽は「とらすの会」を訪ねます。
しかし、そこでマレ様に出会ったことで、彼女は想像を絶する奈落に足を踏み入れることとなります。

マレ様と、マレ様に関わった人物たちの命運を、その目で見届けてください。

禍々しくも美しい装画はヨコイジュウさん。
すべて手描きで紡がれる一本一本の線からなる、圧倒的迫力のイラストです。
心斎橋のai2 galleryで個展も開催中。7月31日(日)までと最終日まであとわずかですが、気になった方は感染対策と熱中症予防を万全にしてお立ち寄りください。

ヨコイさんの絵の雰囲気はそのままに、最高のブックデザインをしていただいたのは西村弘美さんです。
タイトルの黒箔押しはもちろん、帯の紙質もこの本にぴったりのものを選んでいただきました。
書店で見かけたらついつい手に取りたくなる一冊になりました。お二人とも、誠にありがとうございます。

そしてただいま『とらすの子』は8月17日(水)までの期間限定で試し読みを増量して公開中です!
少しでも気になっていただけた方は、下記リンクからお読みいただけますと幸いです。
https://www.yondemill.jp/contents/53384?view=1

さらに、現在「読書メーター」ではサイン本プレゼントキャンペーンも実施中!
https://bookmeter.com/giftbooks/479?track=oshirase
こぞってご応募ください。

8月発売の《紙魚の手帖》vol.6では、『とらすの子』刊行を記念して角川ホラー文庫のご担当者もお呼びして行った鼎談記事も掲載します。
『漆黒の慕情』との共通点など、読み応えのある記事になっておりますので併せてどうぞ。

今夏最注目のホラーを読んで、連日の猛暑を乗り切りましょう!