みなさまこんにちは。2021年海外ミステリ最高の注目作『見知らぬ人』(エリー・グリフィス著、上條ひろみ訳)が7月21日にいよいよ刊行です!
なんと、みなさまの応援のおかげで、発売前に重版が決まりました!!!
憧れの発売前重版……ほんとうにうれしいです! ありがとうございます!
本書は刊行前にいち早く読みたいという方に向けて、プルーフ版で先読みキャンペーンをおこないました。今回は、先読みしてくださった方の感想を抜粋してご紹介いたします!
ネタバレはありませんので、ぜひ読書の参考にしていただけますと幸いです。
『見知らぬ人』
この犯人は、見抜けない。
CWA賞受賞のベテラン作家が満を持して発表し、
MWA賞最優秀長編賞受賞に至った傑作ミステリ!
これは怪奇短編小説の見立て殺人なのか? ――タルガース校の旧館は、かつてヴィクトリア朝時代の伝説的作家ホランドの邸宅だった。クレアは同校の教師をしながらホランドを研究しているが、ある日クレアの親友である同僚が殺害されてしまう。遺体のそばには“地獄はからだ”と書かれた謎のメモが。それはホランドの短編に登場する文章で……。本を愛するベテラン作家が贈る、MWA賞最優秀長編賞受賞作!
【先読み読者さんのご感想】
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ワクワクドキドキしながら、一気に読み切ってしまいました。(中略)意外な犯人という見事なフーダニットだけでなく、サスペンスとしても素晴らしい、近年稀にみる作品で、間違いなく手に取るべきです!(30代男性の方)
恐怖として胸をハラハラさせ、期待としてドキドキさせ、そして好奇心としてワクワクさせ、読者を一心に夢中にさせる魅力的な作品です。(N.Sさん)
犯人当てということで、登場人物の一挙手一投足に全神経を注ぎ、与えられた手掛かりを基に自分なりの容疑者を慎重に絞りつつこの上なく丁寧に読み込んだつもりだったのですが、辿り着いた真相には思わず驚愕。(中略)とても贅沢な読者体験でした。(おかきさん)
犯人は最後まで見抜けませんでした。注意深く読んだつもりですが、疑心暗鬼になりすぎて無関係なところばかり注目していて……。この騙される快感、ぜひ多くの人に味わってほしいです!(鮎さん)
謎多き作家ホランドの怪奇短編と彼の邸宅だった学校に潜む気配。物語に不気味な影を落とすこの雰囲気もたまらない!終始不安がまとわりつき、じわりじわりと追い詰められていく恐怖にページを捲る手が止まりませんでした!(藍さん)
『見知らぬ人』は、ミステリの常套を用いながら、読者を誘導し、ラストにおいて“意外な犯人”を突きつける。謎解きミステリの醍醐味を味わうことのできる優れた作品でした。(30代男性の方)
犯人は絶対に見抜けないという謳い文句に何とも心躍り、いつも以上に時間をかけて読み進めていったのですが、完敗です。(中略)読み終わってからすぐに二周目に取り掛かったのですが、慎重に読み返したところ、きっちり手がかりが書かれていたのを見つけて頭を抱える羽目に……。(しろくまさん)
最近読んだミステリーの中で、最も興奮させられた作品と言って良いかもしれません。
登場人物3人の視点で描かれているので「同一の出来事を捉える視点がこんなに違うものなのか」と、それぞれが抱える秘密や感情が明らかになる度に驚かされ「次はどうなる?その次は?」と、ページをめくる手が止まらなくなりました。(ふらいとさん)
まず、「休日の午後の予定をまるまる空けてから本を開いてほしい」と伝えたい。
でなければ、スケジュールの都合で途中で本を閉じなればならなくなったり、もしかしたら友人との約束を忘れて読み耽ってしまったりすることになるかもしれない。
それほど、一気に読んでしまいたくなる作品。(女性の方)
珍しく予想と犯人が当たってたヤッター!
(中略)導入のホラー創作論からぐいぐい引き込まれて、痴情のもつれだと思われた殺人事件が実は短編ホラーの見立て殺人ではないか?そしてこの犯人は身近にいる人物では、と謎が提示され、ではこの中の誰なのか…?と醸し出されるサスペンス感が面白かったです。(たけとりさん)
読む前から、ものすごく期待していました。「犯人当てるぞー」意気込んでました。期待以上だったことは言うまでもなく、しっかり惨敗しました。く、悔しい。
(中略)この小説に出てくる作中作、これがまた素晴らしい。途中で差し込まれるホランドの小説が怪しさ満点で読者を惑わせてくれます。(女性の方)
とにかくイギリスがたっぷり、というかイギリス文学がたっぷりで、その部分だけでも楽しくて仕方なかったです。ミステリでなく「ある怪奇小説作家の肖像」としての普通小説だったとしても、じゅうぶん面白い作品になったであろうと思います。それをミステリとして、それも犯人当てのワクワクに満ちたミステリとして読めるなんて!(すみ子さん)
なんと言っても語り手が女性なのが良かったと思います。同じ出来事を3人の女性が語るので、それぞれの性格がよくわかって親近感が持てました。話がこの10倍の長さでもずっと読んでいられるくらい人物に好感が持てました。(A.N.さん)
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みなさま、本当にすてきなコメントをお送りくださり、ありがとうございました!
■著者紹介
エリー・グリフィス Elly Griffiths
イギリスの作家。〈サンデー・タイムズ〉紙ベストセラーリストにランクインした法医考古学者ルース・ギャロウェイ・シリーズと、エドガー・スティーヴンス警部と戦友マックス・メフィストのミステリ・シリーズで名声を得る。アメリカ探偵作家クラブ(MWA)のメアリー・ヒギンズ・クラーク賞と英国推理作家協会(CWA)の図書館賞を受賞。『見知らぬ人』では、2020年のMWA賞最優秀長編賞を受賞した。続編のThe Postscript Murdersが刊行されている。
■訳者紹介
上條ひろみ(かみじょう・ひろみ)
英米文学翻訳者。おもな訳書にフルーク〈お菓子探偵ハンナ〉シリーズ、サンズ〈新ハイランド〉シリーズ、マキナニー〈ママ探偵の事件簿〉シリーズなど。