木の枝のあいだに鳥が見つけやすい季節になってきた。川や池など水場にも鳥が増えている。年初とはいつもこんな具合だったろうか。歳を取れば取ったぶん経験が蓄積されて、「いつもだいたい、いつごろこうなる」という平年並みのカレンダーが頭の中にできあがるものかと思っていたが、想像とは違い、歳を取るごとに記憶力の低下甚だしく、去年がどうだったのかさえもうわからない。

↑葉の落ちたイチョウの木にとまるカワセミ。
下くちばしが赤いのでメスと思われる。
ともかくも、公園には冬鳥たちがやってきている。

↑寝癖のような冠羽のあるキンクロハジロ。

↑45度の角度できりっと立つツグミ。近かった。

↑頭の茶色いホシハジロ。

↑アオジのメス。

↑ハクセキレイと違って腹の黄色いキセキレイ。
会社近くの外濠にも例年通りハシビロガモがやってきて、しきりにぐるぐるしている。
今年は始まったばかりでもあり、先が見えないけれど、何の変哲もない鳥たちが当たり前にやってきているのを確認し、少しほっとしたのだった。
【おまけ】
年末にはすでに翌年(つまり今年)刊行の本の仕事が始まっており、区切りはあってないようなものなのだが、「#忘れてませんかこの一冊」のツイートで弊社刊行の本が一覧できたので、私的ベスト5を選んでみた。(刊行順)
『マーダーボット・ダイアリー』2019/12(マーサ・ウェルズ/中原尚哉訳)
一昨年末の創元SF文庫。弊機のかわいさが忘れがたいので早く次を。
『発火点』2020/6(C・J・ボックス/野口百合子訳)
冒険小説もサスペンスもあまり縁がなく、恐る恐る読んだら、迫力に吹っ飛ばされた。
『苦悩する男』2020/8(へニング・マンケル/柳沢由実子訳)
スウェーデンでは子供の名前はすぐにつけなくてもいい、ということに驚いた。
『刑事何森 孤高の相貌』2020/9(丸山正樹)
荒井もそうだが、何森も不器用な人間で、彼らの今後が気になって仕方ない。
『地の告発』2020/11(アン・クリーヴス/玉木亨訳)
楽しめるはずという期待を裏切らなかった一冊。ペレス警部が好きだ。
(校正課M)