※2022年5月2日:全文公開は終了いたしました。作品の途中までお読みいただけます。
短編集『あがり』(創元SF文庫)『イヴの末裔たちの明日』(創元日本SF叢書)の著者・松崎有理さんの最新作を特別読み切りで公開します!
近未来、人々は子どもの頃から「リスト」をつくることを教えられる。それは全世界共通のあるルールのためであり、限りある人生をより充実させるためのツールだった。
六十四歳の誕生日を迎えた紫(むらさき)は、シャンパンのグラスと煙草を手に、ほぼ達成済みの「リスト」を静かに眺めていた……
○松崎有理(まつざき・ゆうり)
1972年茨城県生まれ。東北大学理学部卒。2010年に「あがり」で第1回創元SF短編賞を受賞。同作を表題とした『あがり』のほか、『代書屋ミクラ』『洞窟で待っていた』『嘘つき就職相談員とヘンクツ理系女子』『5まで数える』『イヴの末裔たちの明日』などの著作がある。