みなさまこんにちは、国内SF担当のSF班(妹)です。
8月末発売の『Genesis されど星は流れる』のご紹介、第三弾をお送りします。
《Genesis》シリーズは、各作品の扉裏に担当編集者による内容紹介とプロフィール紹介を掲載しています。今年はふだん主に海外SFを担当しているSF班(兄)も編集人として加わり、SF班全員で書かせていただきました。今回は特別に、刊行前にその扉裏紹介をお目にかけたいと思います。
三編目はオキシタケヒコさんの「止まり木の暖簾」です。それではどうぞ!
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大阪のある小さな食事処に集う人々。彼らへのインタビューが明らかにするのは、宇宙に連れていかれたアメリカ全国民の中から、ただ一人生きて帰ってきた少女の物語──。オキシタケヒコさんの《Genesis》初登場となる本作は、「What We Want」と「平林君と魚(いお)の裔(すえ)」(書き下ろし宇宙SFアンソロジー『宙(そら)を数える』[創元SF文庫、二〇一九年]収録、二〇年星雲賞日本短編部門参考候補作)につづく、大人気スペースオペラ《通商網》シリーズの最新作です(前二作はそれぞれ単体で電子書籍化されています)。
オキシさんは一九七三年生まれ。二〇一一年「What We Want」が第二回創元SF短編賞最終候補となり、同作がアンソロジー『原色の想像力2』(創元SF文庫、一二年)に収録されてデビュー。一二年「プロメテウスの晩餐」で第三回創元SF短編賞優秀賞を受賞しました。著書に《筺底(はこぞこ)のエルピス》シリーズ(ガガガ文庫、一四年─刊行中、既刊六巻)、『波の手紙が響くとき』(ハヤカワSFシリーズJコレクション、一五年)、『おそれミミズク あるいは彼岸の渡し綱』(講談社タイガ、一七年)があります。
(石亀航)
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