夏といえば怪談、怪奇小説。
今回はストレートにひんやりできる短編がぎっしり詰まった〈平成怪奇小説傑作集〉全3巻をご紹介します。
令和になってたったの2年、まだまだ記憶に新しい平成の時代に生まれた怪奇小説の傑作短編を網羅した至福の短編集。
ラインナップは以下のとおりです。
第1巻
ある体験 吉本ばなな
墓碑銘〈新宿〉 菊地秀行
光 堂 赤江瀑
角の家 日影丈吉
お供え 吉田知子
命 日 小池真理子
正月女 坂東眞砂子
百物語 北村薫
文月の使者 皆川博子
千日手 松浦寿輝
家ーー魔象 霜島ケイ
静かな黄昏の国 篠田節子
抱き合い心中 夢枕獏
すみだ川 加門七海
布団部屋 宮部みゆき
第2巻
匂いの収集 小川洋子
一文物語集(244~255) 飯田茂実
空に浮かぶ棺 鈴木光司
グノーシス心中 牧野 修
水牛群 津原泰水
厠牡丹 福澤徹三
海馬 川上弘美
乞食柱 岩井志麻子
トカビの夜 朱川湊人
蛇と虹 恩田 陸
お狐様の話 浅田次郎
水神 森見登美彦
帰去来の井戸 光原百合
六山の夜 綾辻行人
歌舞伎 我妻俊樹
軍馬の帰還 勝山海百合
芙蓉蟹 田辺青蛙
鳥とファフロツキーズ現象について
山白朝子
山白朝子
第3巻
成人 京極夏彦
グレー・グレー 高原英理
盂蘭盆会 大濱普美子
こおろぎ橋 木内昇
こおろぎ橋 木内昇
(※「こおろぎ」は「虫」偏に「車」)
天神坂 有栖川有栖
さるの湯 高橋克彦
風天孔参り 恒川光太郎
雨の鈴 小野不由美
アイデンティティ 藤野可織
江の島心中 小島水青
深夜百太郎(十四太郎、十六太郎、三十六太郎)
舞城王太郎
舞城王太郎
修那羅 諏訪哲史
みどりの吐息 宇佐美まこと
海にまつわるもの 黒史郎
鬼のうみたりければ 澤村伊智
各巻に編者東雅夫による解説つき。
いろいろなタイプの怖さがありますが、ともかくいずれ劣らぬ傑作揃い。
通して読めば怪奇小説を通して平成という時代が見えてくる。
暑い夏を涼しくすること請けあいのお薦めひんやりアイテムです!