みなさまこんにちは。翻訳ミステリ班の東京創元社Sでございます。
2019年の創元推理文庫創刊60周年記念〈名作ミステリ新訳プロジェクト〉に盛大な応援をありがとうございました! おかげさまでこのプロジェクトは2020年も継続して、ほぼ月に1冊のペースで新訳作品を刊行しております。
そして!! 今回は今後のラインナップで目玉となる作品をご紹介いたします。ミステリ・SF短編の名手である巨匠、フレドリック・ブラウンの作品をなんと一気に3冊新訳し、読者のみなさんにお届けいたします!
フレドリック・ブラウン(1906-1972)はアメリカ生まれの作家です。新聞社、雑誌社などに勤務のかたわら執筆を開始し、1947年刊行の長編『シカゴ・ブルース』で、翌年のMWA最優秀新人賞を受賞しました。
ミステリ、SF、ファンタジー作品を多数発表し、特に、奇抜な着想と軽妙な話術で描くショートショートの名手として評価されています。
現在、著者のSF短編を安原和見先生がすべて新訳している〈フレドリック・ブラウンSF短編全集〉全4巻を定期刊行しています! 『星ねずみ』『すべての善きベムが』『最後の火星人』の第1〜3巻までが発売中です。
さて、「名作ミステリ新訳プロジェクト」に入るフレドリック・ブラウンのミステリ作品の新訳とは……?
気になるラインナップはこちら! どどーんとご紹介いたします!
※刊行予定月は変更の可能性がございます。
2020年9月刊行 『シカゴ・ブルース』(高山真由美訳)
2020年12月刊行 『まっ白な嘘』(越前敏弥訳)
2021年夏ごろ 『復讐の女神』(越前敏弥訳)
『シカゴ・ブルース』は、シカゴの路上で父を殺された18歳のエドが、風変わりなおじのアンブローズと共に父親殺しの犯人に迫るというストーリーです。少年から大人への成長を見事に描いたエモーショナルな青春ミステリで、エドとアンブローズおじさんのやりとりが実にすばらしく、染み入る作品です。
一読忘れがたい名作を瑞々しい翻訳で蘇らせてくださったのは、ロプレスティ『日曜の午後はミステリ作家とお茶を』やベンツ『おれの眼を撃った男は死んだ』、ロック『ブルーバード、ブルーバード 』などの翻訳を手がけられた高山真由美先生です。
心ゆさぶる名作は9月刊行予定です。どうぞお見逃しなく!
そして、フレドリック・ブラウンを代表するミステリ短編集2作もリニューアル!
『まっ白な嘘』『復讐の女神』の新訳を手がけてくださるのは、ダン・ブラウンの数々のベストセラーやエラリー・クイーン作品の新訳、『世界文学大図鑑』『解錠師』などの御翻訳のほか、『翻訳百景』『日本人なら必ず誤訳する英文・決定版』などの著作でも有名な越前敏弥先生です!
これぞ理想の短編集と言える2作を、越前先生に新訳していただけるなんて! 豪華すぎる組み合わせです。
「名作ミステリ新訳プロジェクト」に仲間入りする3作をどうぞお楽しみに。なお〈フレドリック・ブラウンSF短編全集〉最後の1巻は2021年1月刊行予定です。こちらも要チェックでお願いいたします!
(東京創元社S)