それは一本の電話から始まりました。
実行委員 「凪良ゆう先生の
『流浪の月』が本屋大賞第1位となりました」
営M 「……本当ですか?」
実行委員 「本当です」
営M 「ほ、本当に本当ですか?」
実行委員 「本当です(笑)」
営M 「本当なんですね?」
実行委員 「……本当です」
皆さん、こんにちは。本屋大賞実行委員会の方からの電話を受け、冒頭のテンパった会話を繰り返した営業部のMです。
2020年4月7日に発表された本屋大賞。なんと今年は、東京創元社刊行の凪良ゆう著、
『流浪の月』が大賞を受賞いたしました!! この快挙に社員一同、喜びに沸いたのは言うまでもありません。今回の営業部日誌では本屋大賞の拡材について紹介いたします。
本屋大賞は今年で17回目を迎えます。「売り場からベストセラーをつくる!」を合言葉に、書店員さん自身が自分で読んで「面白かった」、「お客様にも薦めたい」、「自分の店で売りたい」と思った本を選び投票することで決まる賞です。毎年1月頭に一時投票でノミネート10作品が決まり、二次投票でその年の本屋大賞が決定します。
そして今年は名だたるノミネート作品の中から、全国の書店員様に今年一番売りたい本! として凪良ゆう先生の
『流浪の月』を選んでいただきました。
応援いただいた書店員の皆様、本当にありがとうございました。
本屋大賞はその他の文学賞とは異なり、発表当日に決まるのではなく、発表の1か月ほど前に内定の連絡をいただきます。それは、本屋大賞発表日当日から書店店頭で展開していただく為の準備期間を設ける為です。
これまでにない規模での拡材作成に、営業部内はてんやわんや。まず、なにを作成すればよいのか、過去に受賞された出版社に相談させていただいたりして、基本拡材と大型拡材を作成する事になりました。
基本拡材としてA6POP、A4POP、ポスター、丸形スイングPOPを作成。
A4POPには凪良先生の直筆コメントをいただきました。またポスターには書店員さんの感想コメントを使用しました。
大型拡材として大判のポスターと立て看板を作成。
看板は四つ折りになっていて、使用時に広げると自立します。両面それぞれ違うデザインにしました。
さらに、一部の書店様に凪良先生の直筆コメントを印刷したカードを作成し、配布していただくことに。営業部内で発送準備に勤しみました。
その他にも、特設サイトの準備などもし、迎えた発表日。社内では観覧用のスクリーンを用意し、お祝いの瞬間を待ちました。
残念ながら今年は新型コロナウイルスの影響で、無観客で事前収録した動画をYouTubeで配信する形のみでの発表となってしまいました。それでも、多くの書店様からお祝いの言葉をいただきました。
現在、休業や短縮営業を余儀なくされている書店様も多くいらっしゃいます。
今回、受賞された凪良ゆう先生からも、苦境に立たされている書店様を応援したいという声をいただいており、応援企画を相談し進めている最中です。
これからも、書店と読者をつなぐお手伝いを続けていきたいと、東京創元社も頑張って参ります! 今後ともよろしくお願いいたします。