ミステリ作家の太田忠司先生から不定期で頂戴している、ももクロのメンバーを題材にしたエッセイ。今回お届けする最新第4弾は〈高城れに編〉です。去る10月に第3弾がおこなわれたコントライブ「永野と高城」も鑑賞したうえで書かれたエッセイ、どうぞご一読ください。(編集部M)
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「高城れにの慈愛は衆生を救う」
太田忠司
あなたは菩薩の降臨を眼にしたことがあるだろうか。
僕は、ある。それは2015年のことだった。
2015年7月31日と8月1日に、静岡・エコパスタジアムにて行われた「ももいろクローバーZ【註1】 桃神祭2015」【註2】は、始まる前から波瀾含みだった。メンバーのひとりである高城れに【註3】がリハーサル中に転倒し、左手の骨折で全治四か月と診断されたのだ。当然ライブ当日までに完治はしない。彼女だけ欠場ということになるのかもとファンはやきもきしたのだが、結局高城れには出演することになった。しかしそれはそれで不安でもある。激しいパフォーマンスが身上であるももクロゆえに、手を骨折した状態では十全には動けないだろうし、怪我への影響も心配だ。その日、会場にいた僕ももやもやとした気持ちを抱えながら始まりを待っていた。
そしてオープニング。登場はもちろん五人揃ってだったが、ステージ中央で歌い踊るのは四人のみ。籠手風防具で左腕を防護した高城れにだけは少し離れた場所に立って踊ることなく歌っていた。なるほど、今回はそうするしかないよなと納得しかけたのだが、そのとき高城が動いた。
会場にはメインステージだけでなくサブのステージもあり、それらを繋ぐランウェイのような長い通路もあった。高城れにはそのランウェイを歌いながらひとり歩きだしたのだ。
たまたま僕の席はそのランウェイの近くにあった。だから歌いながらゆっくりと歩いてくる彼女の姿を間近で見ることができた。
菩薩が微笑んでいた。
嘘ではない。僕はそう感じた。だから断言する。その微笑みは神々しいものだった。自身の逆境も悔しさもすべて昇華させ、スタジアムに集まったファンに無私の愛を施すその姿は人間を超越しているようにさえ思えた。
思わず僕は手を合わせていた。これも嘘ではない。本当に彼女を拝跪(はいき)したくなったのだ。
ももクロ初期のシングルで自己紹介曲ともなっている「Z伝説~終わりなき革命~」【註4】で他のメンバーはそれなりに自分をアピールしているのに、高城れにだけは無意味な言葉の羅列でごまかしている(ごまかされている?)し、有安杏果【註5】とのユニット曲である「事務所にもっと推され隊」【註6】では自身のことを飛び道具でネタ要員だと自虐している(させられている?)。そんな感じで高城れにの立ち位置は当初、軽んじられているかのようにさえ見えていた。メンバー最年長で最初はリーダーを任されていながら後に交代させられたというエピソードも、彼女のそんな「へたれキャラ」を際立たせていた。
しかしそうした「設定」にもかかわらず、ファンは高城れにのことを単なる色物アイドルとは見ていなかったと思う。彼女を推している、つまりメンバーの中でも一番好きだと公言していたファンの間では早くから高城れにの人柄の良さは称揚されていた。後に「人懐っこいモンスター」という異名が与えられるほど人当たりが良く、誰とでも距離を縮めることができる。ライブや芝居の公演でも現場のスタッフの名前もすぐに覚え、分け隔てなく接し、千秋楽には「みんなと別れたくない」と泣きだすほど親しくなる。そんなエピソードに事欠かないのが高城れになのだ。
だがこの人懐っこさは彼女の生来の性格ではないという。「IDOL AND READ #019」【註7】(シンコーミュージック刊)に掲載されたインタビューによると、彼女は「もともとはすごい人見知りで」幼稚園では「学芸会とかいろいろな行事があっても『クレヨンしんちゃん』のしんちゃんみたいにお母さんのスカートの中に隠れていた」そうだ。
それが変わるきっかけになったのは、ももクロへの加入だったらしい。
「路上ライブとかをしてファンの人と触れ合う機会があったり、自分も勉強しようと思ってほかのアイドルさんを見たりしていくうちに、アイドルがすごく好きになりましたね。そこで、人の前で歌ったり踊ったりすることって楽しいんだな、人と話すことって楽しいんだなって知りました。同時に、今までの自分が損をしていたことにも気づきました。こんなに楽しくておもしろいのに、なんで今までもっと人と触れ合わなかったんだろうって」
この意識の変化が高城れにという「人懐っこいモンスター」を生み出したわけだ。
そんな彼女のキャリアに革命をもたらしたと言ってもいいのが「永野と高城」だ。これはピン芸人永野【註8】が高城れにと組んで行うコントライブで、2017年から始まりすでに2019年に三回目が開催されている。
この企画を聞いたとき、僕は正直信じられなかった。スターダストプロモーション(ももクロが所属する芸能事務所)が承諾するようなものには思えなかった。というのも、永野という芸人があまりに特殊すぎて、アイドルと共演するタイプではなかったからだ。
YouTubeで「永野 ネタ」で検索すれば彼の芸を見ることができる。テレビでも一時期「ゴッホより普通にラッセンが好き!」と叫んで踊るネタが人気を呼んでいた。彼のコントは基本的に意味不明なシチュエーションの中で意味不明な言動を繰り返すキャラクターが登場する。それはナンセンスとかシュールというより突発的な感情の炸裂を見せつけることで観客に笑いを起こさせるものだ。しかもその感情の根本には永野本人のルサンチマン(強者に対する弱者の憎悪)がある。そうした感情は多くの人間が持っているからネタとして共感はしやすいはずなのだが、永野の場合その共感を拒絶するような方向にネタを展開するので、観客は共感するべき感情を異化されて戸惑い、笑うしかなくなる。つまり、彼の笑いには爽快感はない。
そんな永野とアイドルを共演させるという企画がなぜ成立したのか、正直よくわからない。しかもそれは三年も続いてしまった。かくいう僕も一回目と二回目はDVDで観て、三回目は遂に東京のニューピアホールまでライブを観に行ってしまった。この目で観ないといけないと思わせるだけの力があったのだ。
それがどんな舞台なのか、ももクロの公式YouTubeチャンネルで一部だけだが観ることができる。たとえば、これ。
2015年7月31日と8月1日に、静岡・エコパスタジアムにて行われた「ももいろクローバーZ【註1】 桃神祭2015」【註2】は、始まる前から波瀾含みだった。メンバーのひとりである高城れに【註3】がリハーサル中に転倒し、左手の骨折で全治四か月と診断されたのだ。当然ライブ当日までに完治はしない。彼女だけ欠場ということになるのかもとファンはやきもきしたのだが、結局高城れには出演することになった。しかしそれはそれで不安でもある。激しいパフォーマンスが身上であるももクロゆえに、手を骨折した状態では十全には動けないだろうし、怪我への影響も心配だ。その日、会場にいた僕ももやもやとした気持ちを抱えながら始まりを待っていた。
そしてオープニング。登場はもちろん五人揃ってだったが、ステージ中央で歌い踊るのは四人のみ。籠手風防具で左腕を防護した高城れにだけは少し離れた場所に立って踊ることなく歌っていた。なるほど、今回はそうするしかないよなと納得しかけたのだが、そのとき高城が動いた。
会場にはメインステージだけでなくサブのステージもあり、それらを繋ぐランウェイのような長い通路もあった。高城れにはそのランウェイを歌いながらひとり歩きだしたのだ。
たまたま僕の席はそのランウェイの近くにあった。だから歌いながらゆっくりと歩いてくる彼女の姿を間近で見ることができた。
菩薩が微笑んでいた。
嘘ではない。僕はそう感じた。だから断言する。その微笑みは神々しいものだった。自身の逆境も悔しさもすべて昇華させ、スタジアムに集まったファンに無私の愛を施すその姿は人間を超越しているようにさえ思えた。
思わず僕は手を合わせていた。これも嘘ではない。本当に彼女を拝跪(はいき)したくなったのだ。
ももクロ初期のシングルで自己紹介曲ともなっている「Z伝説~終わりなき革命~」【註4】で他のメンバーはそれなりに自分をアピールしているのに、高城れにだけは無意味な言葉の羅列でごまかしている(ごまかされている?)し、有安杏果【註5】とのユニット曲である「事務所にもっと推され隊」【註6】では自身のことを飛び道具でネタ要員だと自虐している(させられている?)。そんな感じで高城れにの立ち位置は当初、軽んじられているかのようにさえ見えていた。メンバー最年長で最初はリーダーを任されていながら後に交代させられたというエピソードも、彼女のそんな「へたれキャラ」を際立たせていた。
しかしそうした「設定」にもかかわらず、ファンは高城れにのことを単なる色物アイドルとは見ていなかったと思う。彼女を推している、つまりメンバーの中でも一番好きだと公言していたファンの間では早くから高城れにの人柄の良さは称揚されていた。後に「人懐っこいモンスター」という異名が与えられるほど人当たりが良く、誰とでも距離を縮めることができる。ライブや芝居の公演でも現場のスタッフの名前もすぐに覚え、分け隔てなく接し、千秋楽には「みんなと別れたくない」と泣きだすほど親しくなる。そんなエピソードに事欠かないのが高城れになのだ。
だがこの人懐っこさは彼女の生来の性格ではないという。「IDOL AND READ #019」【註7】(シンコーミュージック刊)に掲載されたインタビューによると、彼女は「もともとはすごい人見知りで」幼稚園では「学芸会とかいろいろな行事があっても『クレヨンしんちゃん』のしんちゃんみたいにお母さんのスカートの中に隠れていた」そうだ。
それが変わるきっかけになったのは、ももクロへの加入だったらしい。
「路上ライブとかをしてファンの人と触れ合う機会があったり、自分も勉強しようと思ってほかのアイドルさんを見たりしていくうちに、アイドルがすごく好きになりましたね。そこで、人の前で歌ったり踊ったりすることって楽しいんだな、人と話すことって楽しいんだなって知りました。同時に、今までの自分が損をしていたことにも気づきました。こんなに楽しくておもしろいのに、なんで今までもっと人と触れ合わなかったんだろうって」
この意識の変化が高城れにという「人懐っこいモンスター」を生み出したわけだ。
そんな彼女のキャリアに革命をもたらしたと言ってもいいのが「永野と高城」だ。これはピン芸人永野【註8】が高城れにと組んで行うコントライブで、2017年から始まりすでに2019年に三回目が開催されている。
この企画を聞いたとき、僕は正直信じられなかった。スターダストプロモーション(ももクロが所属する芸能事務所)が承諾するようなものには思えなかった。というのも、永野という芸人があまりに特殊すぎて、アイドルと共演するタイプではなかったからだ。
YouTubeで「永野 ネタ」で検索すれば彼の芸を見ることができる。テレビでも一時期「ゴッホより普通にラッセンが好き!」と叫んで踊るネタが人気を呼んでいた。彼のコントは基本的に意味不明なシチュエーションの中で意味不明な言動を繰り返すキャラクターが登場する。それはナンセンスとかシュールというより突発的な感情の炸裂を見せつけることで観客に笑いを起こさせるものだ。しかもその感情の根本には永野本人のルサンチマン(強者に対する弱者の憎悪)がある。そうした感情は多くの人間が持っているからネタとして共感はしやすいはずなのだが、永野の場合その共感を拒絶するような方向にネタを展開するので、観客は共感するべき感情を異化されて戸惑い、笑うしかなくなる。つまり、彼の笑いには爽快感はない。
そんな永野とアイドルを共演させるという企画がなぜ成立したのか、正直よくわからない。しかもそれは三年も続いてしまった。かくいう僕も一回目と二回目はDVDで観て、三回目は遂に東京のニューピアホールまでライブを観に行ってしまった。この目で観ないといけないと思わせるだけの力があったのだ。
それがどんな舞台なのか、ももクロの公式YouTubeチャンネルで一部だけだが観ることができる。たとえば、これ。
あるいは、これ。
正直、タイトルで内容がわかってしまう出落ちのようなコントだ。これ以上ネタに突っ込んで考察すると本来の筋から離れて永野論を語ってしまうことになりそうなので避けるが、僕がこのコントライブで一番注目したのは、じつは一回目の幕間にふたりが行ったトークだった。
ここでは永野の妬(ねた)み嫉(そね)みが高城れにに一気に向けられたのだが、それに対する彼女の予想外の反応に驚かされた。
たとえば「親友と友達の違いとは?」というお題に対して永野は「俺には親友なんかいない」と言い放つ。すると高城れには「じゃあ、わたしたちの関係は?」と無邪気に問い返したのだ。
一瞬言葉につまったような顔をした後、永野は彼女に向かって「それ、キャバ嬢の手口だぞ」とキレ気味に突っ込んだ。その後も高城れにのことを何度も「キャバ嬢キャバ嬢」と呼ぶ彼の態度は、おそらく女性に優しい言葉をかけられたのはキャバクラだけなんだろうなと思わせるほど卑屈なものだった。
しかし、その後の高城れにの言葉がすごかった。
「わかりました。じゃあ、わたし今日から親友になります」
その一言を口にしたときの高城れにには、何の計算もなかったと思う。自然に、あまりにも自然にこの言葉が出たのだろう。そのイノセンスな態度に接した永野が、あまりの意外さに絶句したのは当然かもしれない。彼の表情を見たとき僕は「浄化」という言葉を思い浮かべた。これほどまでに無垢なる存在があるということを初めて目の当たりにして、立ち尽くし、心を動かされる者の姿が、そこにあった。
以後、永野の人となりはがらりと変わり芸風も一変した……ということにはならない。だが彼の中に何かが生まれたことは「永野と高城2」そして今回の「永野と高城3」を観て確信は持てた。ルサンチマンの向こうにあるものを目指しているように感じられたからだ。といっても素直なやり口ではない。「永野と高城2」では客席のファンを挑発するように高城れにと自分が付き合っているという設定を何度か使い、「永野と高城3」では高城れに自身にももクロの暗黒面(メンバーみんなが人間を犬扱いして飼っている)とか彼女の闇の部分(仮病を使ってライブを休み、そのライブに一般客のふりをして紛れ込んで自分のいないももクロを散々貶(けな)す)をあえて演じさせるなど、まだまだ一筋縄ではいかない展開を見せている(それだけでなく「永野と高城3」では「れにちゃんがただただかわいい」という前提がネタになったコントもいくつかあったのだが)。
そうしたコントを素直にのびのびと演じている高城れにの姿は、永野の「悪意ある試し」さえ従容(しょうよう)と受け入れ、彼に、そして観客に「慈愛」という言葉の本当の意味を教えてくれている。僕ら衆生(しゅじょう)は高城れにによって救済されるのだ。
(あ、こんなに熱く語ってますけど、僕はももクロでは玉井詩織【註9】推しなんで)
【註釈】※文責:東京創元社編集部M
【註1】ももいろクローバーZ:ももいろくろーばーぜっと。4人組女性アイドルグループ、通称「ももクロ」。2008年「ももいろクローバー」として結成、2010年メジャーデビュー。2012年に紅白歌合戦初出場、2014年には女性グループ初となる旧・国立競技場でのライブを実現するなど、数々の記録と記憶に残る活動をしてきた。2019年は4月に富山県黒部市で地方都市誘致型の野外ライブ「ももクロ春の一大事2019」2daysを成功させ、結成記念日の5月17日に5枚目のオリジナルフルアルバム『MOMOIRO CLOVER Z』をリリース、各種ランキングで一位を獲得。8月には恒例の大箱ライブ「MomocloMania2019」2daysを埼玉・メットライフドームで開催、さらに東京・明治座での時代劇舞台「ももクロ一座特別公演」も大好評のうちに終えた。12月には一年の集大成であるライブ「ももいろクリスマス2019~冬空のミラーボール~」を大阪城ホールとさいたまスーパーアリーナで計3公演、4回目となる年またぎのカウントダウンライブ「第3回ももいろ歌合戦」を横浜アリーナでおこなう。
【註2】桃神祭:とうじんさい。ももクロ恒例となる夏の大箱ライブのうち、「日本の祭り(との共演)」をテーマに、2014年から2016年にかけておこなわれたもの。2014年と2016年は神奈川・日産スタジアム、2015年は静岡・エコパスタジアムで、いずれも二日間開催された。このうち2014年の観客動員数は合計12万4621人(公式発表)で、現在に至るまでももクロライブの最高記録である。
【註3】高城れに:たかぎ・れに。1993年生まれ。ももクロ結成時からのオリジナルメンバーで初代リーダー(現在のリーダーは百田夏菜子)。メンバーカラーは紫色。愛称は「れにちゃん」「高さん」など。グループ1のいじられキャラだが、ももクロに関する思い入れと、ファン想いであることにかけては誰にも負けない慈愛の象徴。メンバーで初めてソロコンサートを2015年3月におこない、以後毎年3月に定期開催している。
【註4】「Z伝説~終わりなき革命~」:ぜっとでんせつ おわりなきかくめい。「ももいろクローバーZ」に改名後初となる楽曲で、2011年5月に初披露、同年7月に4thメジャーシングルとして発売。作詞・作曲は前山田健一。いわゆる「自己紹介ソング」で、ソロパートでは各メンバーの特徴が歌われる。2018年に有安杏果の卒業を受け、歌詞を一新し一部メロディを変えたアップデート版楽曲「Z伝説~ファンファーレは止まらない~」が作られた以降は歌われていない。
【註5】有安杏果:ありやす・ももか。1995年生まれ。2009年7月にももクロへ加入、2018年1月に卒業。歌・ダンスにおけるストイックさと高い技倆でグループのパフォーマンス面をひっぱった「小さな巨人」。在籍時のメンバーカラーは緑色。現在はソロアーティストとして活動中。
【註6】「事務所にもっと推され隊」:じむしょにもっとおされたい。有安杏果と高城れにのグループ内ユニット「事務所に推され隊」の楽曲。メンバー内格差をコミカルに歌う曲で、作詞・作曲は前山田健一。2012年4月21日、横浜アリーナで開催された「ももクロ春の一大事2012」一日目に初披露。同ライブ会場で限定発売されたミニアルバム『ももクロ★オールスターズ2012』に収録されている。現在はデジタル配信でのみ販売。
【註7】「IDOL AND READ」:あいどる・あんど・りーど。シンコーミュージック・エンタテイメントから発行されている季刊雑誌。2014年3月創刊。グループではなく、アイドル個人を対象とするロングインタビュー集で、高城れには2019年6月発売のVol.19で表紙・巻頭に登場。
【註8】永野:ながの。1974年生まれ。グレープカンパニー所属のお笑い芸人。ももクロとの初共演は2013年8月、テレビ番組「ももクロChan」内のコーナー「大人検定」にて。その後同番組でコーナーゲストとして出演を重ねる中、2016年にピン芸人としてブレイク。2017年には「ももクロ春の一大事2017」でライブにも出演した。コントライブ「永野と高城」をはじめ、メンバー内では高城れにとの共演が最も多い。
【註9】玉井詩織:たまい・しおり。1995年生まれ。ももクロ結成時からのオリジナルメンバー。メンバーカラーは黄色。楽器演奏やトーク司会なども見事にこなすオールラウンダーにして、加山雄三じきじきにお墨つきをもらった「ももクロの若大将」。
【註2】桃神祭:とうじんさい。ももクロ恒例となる夏の大箱ライブのうち、「日本の祭り(との共演)」をテーマに、2014年から2016年にかけておこなわれたもの。2014年と2016年は神奈川・日産スタジアム、2015年は静岡・エコパスタジアムで、いずれも二日間開催された。このうち2014年の観客動員数は合計12万4621人(公式発表)で、現在に至るまでももクロライブの最高記録である。
【註3】高城れに:たかぎ・れに。1993年生まれ。ももクロ結成時からのオリジナルメンバーで初代リーダー(現在のリーダーは百田夏菜子)。メンバーカラーは紫色。愛称は「れにちゃん」「高さん」など。グループ1のいじられキャラだが、ももクロに関する思い入れと、ファン想いであることにかけては誰にも負けない慈愛の象徴。メンバーで初めてソロコンサートを2015年3月におこない、以後毎年3月に定期開催している。
【註4】「Z伝説~終わりなき革命~」:ぜっとでんせつ おわりなきかくめい。「ももいろクローバーZ」に改名後初となる楽曲で、2011年5月に初披露、同年7月に4thメジャーシングルとして発売。作詞・作曲は前山田健一。いわゆる「自己紹介ソング」で、ソロパートでは各メンバーの特徴が歌われる。2018年に有安杏果の卒業を受け、歌詞を一新し一部メロディを変えたアップデート版楽曲「Z伝説~ファンファーレは止まらない~」が作られた以降は歌われていない。
【註5】有安杏果:ありやす・ももか。1995年生まれ。2009年7月にももクロへ加入、2018年1月に卒業。歌・ダンスにおけるストイックさと高い技倆でグループのパフォーマンス面をひっぱった「小さな巨人」。在籍時のメンバーカラーは緑色。現在はソロアーティストとして活動中。
【註6】「事務所にもっと推され隊」:じむしょにもっとおされたい。有安杏果と高城れにのグループ内ユニット「事務所に推され隊」の楽曲。メンバー内格差をコミカルに歌う曲で、作詞・作曲は前山田健一。2012年4月21日、横浜アリーナで開催された「ももクロ春の一大事2012」一日目に初披露。同ライブ会場で限定発売されたミニアルバム『ももクロ★オールスターズ2012』に収録されている。現在はデジタル配信でのみ販売。
【註7】「IDOL AND READ」:あいどる・あんど・りーど。シンコーミュージック・エンタテイメントから発行されている季刊雑誌。2014年3月創刊。グループではなく、アイドル個人を対象とするロングインタビュー集で、高城れには2019年6月発売のVol.19で表紙・巻頭に登場。
【註8】永野:ながの。1974年生まれ。グレープカンパニー所属のお笑い芸人。ももクロとの初共演は2013年8月、テレビ番組「ももクロChan」内のコーナー「大人検定」にて。その後同番組でコーナーゲストとして出演を重ねる中、2016年にピン芸人としてブレイク。2017年には「ももクロ春の一大事2017」でライブにも出演した。コントライブ「永野と高城」をはじめ、メンバー内では高城れにとの共演が最も多い。
【註9】玉井詩織:たまい・しおり。1995年生まれ。ももクロ結成時からのオリジナルメンバー。メンバーカラーは黄色。楽器演奏やトーク司会なども見事にこなすオールラウンダーにして、加山雄三じきじきにお墨つきをもらった「ももクロの若大将」。
太田忠司(おおた・ただし) 1959年愛知県生まれ。名古屋工業大学卒業。81年、「帰郷」が「星新一ショートショート・コンテスト」で優秀作に選ばれる。『僕の殺人』に始まる〈殺人三部作〉などで新本格の旗手として活躍。2004年発表の『黄金蝶ひとり』で第21回うつのみやこども賞受賞。〈少年探偵・狩野俊介〉〈探偵・藤森涼子〉〈ミステリなふたり〉など多くのシリーズ作品のほか、『奇談蒐集家』『星町の物語』『名古屋駅西 喫茶ユトリロ』など多数の著作がある。 東京創元社での最新作は『ミステリなふたり あなたにお茶と音楽を』。