ようやっと『ルピナス探偵団の情熱』を発信できる運びとなりました。長年諦めることなくお待ちくださった皆さんに、心より感謝申し上げます。
『当惑』『憂愁』とは一味違う構成にて、彩子、キリエ、摩耶、そして祀島くんの登場まではしばしお待ちいただくかたちですが、代わりに“あの人物”が早々に登場します。やがて皆さんはこの物語が、“あの物語”のあの時点から始まっていることにお気付きになるでしょう。
ご期待のうえ、ごゆるりとお楽しみください。
――津原泰水

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編集部より
〈ルピナス探偵団〉のみんなが帰ってきた——
『ルピナス探偵団の情熱』第一話「ハミルトンの汀」
 
20世紀末の吉祥寺。私立ルピナス学園高等部に通う学生である三人の少女(+少年一人)が三つの奇妙な謎に遭遇する『ルピナス探偵団の当惑』
そして大人になった彼等が、高校卒業時以降に解き明かした四つの事件を回想する『ルピナス探偵団の憂愁』
青薔薇のある雪の館の密室殺人や大女優の右手消失事件、
名物教授による謎かけから佳人の遺したささやかな秘密まで、
多才で魅力的な"謎"を扱ってきた本シリーズですが、
新たな"謎"も引けを取らず、不可能性に満ちて美しいものです。

チェスタトン、泡坂妻夫の直系として愛され続けたシリーズ第三弾、いよいよ開幕です。


ルピナス探偵団の当惑 (創元推理文庫)
津原 泰水
東京創元社
2007-06-21