みなさまこんにちは。製作部Sと申します。

昨年7月に入社いたしまして4月現在で社歴9ヶ月の新人でございます。
今回WEBミス初担当ということで、編集部Iさんからは「仕事のことでも趣味のことでもお題はなんでもいいですよ」とのお言葉を頂戴しました。

ちなみに私の趣味はアニメ鑑賞(キンプリはいいぞ)とFF14(ララフェルです)と偽装趣味としてアロマテラピーがあるのですが、さすがにはじめましてから趣味全開の記事を書くのもなあ……と悩みに悩んだ末、断腸の思いで今回は製作部のお仕事をご紹介させていただこうと思います!

さて、私は製作部では重版の製作進行を担当しています。
数ヶ月かけて作られる新刊に対し、重版は数週間から急ぐときは1週間あまり…と比較的短期間で本を製作することが多いです。
急ぎの重版がかかったときは表面上平静を装っていますが、実際は胃が痛いです。
胃 が 痛 い で す 。

重版の際、必要不可欠なものが「原本」です。校正課にある原本棚の様子がこちら。デデーン。

suga1

わぁー、本がいっぱいありますねー。すごーい。

編集で修正の有無の確認やなんやかんやしてもらい、最後に製作で奥付に発行年月日と版数を入朱したら、印刷所さんに原本をお渡しします!

suga2


このあともなんやらかんやらあったりなかったりしますが、割愛して刷り上がったもの(刷り出しとか一部抜きとか呼ばれています)がこちらになります。

suga3

断裁前のものなのでこれをペーパーナイフで裂いていきます。実は私はこの作業が一番好きなのです…。心が満たされるというか安心するというか…。刷り出し裂き士みたいな資格はないのでしょうか、ないですか、そうですよね。最後に断裁機でズバッッッッ!!!!と真ん中を切断。

suga4_2



その後、修正がきちんと反映されているか汚れがないか、などを確認します。はいオッケー! ふぅ~! くらり先輩も大喜びです!

suga6

本文の他にもカバーや帯など付物周りの材料も揃えて、最後に製本所さんでおなじみの創元文庫の形に仕上げてもらいます。

出来上がった本が手元に届いたときは、あんなにバラバラだった印刷物たちが立派な本になって帰ってくるなんて…こんなにうれしいことはない…と喜びもひとしおです。
そして全国津々浦々に飛び立っていく本たち……。良い出会いがありますように……。
読者のみなさまもお手元にある東京創元社の本を可愛がってあげてくださいね。

ざっくりと重版のお仕事を紹介してみましたが、少しでも本造りに興味をもっていただけたら幸いでございます。
それでは今回はこのへんで。(果たして次回はあるのでしょうか…。)