今年もこの時期がやって参りました。そう、近年12月のお楽しみとなっている、「巴里(パリ)マカロンの謎」(vol.80掲載)、「紐育(ニューヨーク)チーズケーキの謎」(vol.86掲載)に続く、小鳩くんと小佐内さんの探偵物語の最新作が、今年も掲載されます!
今回はなんと、シリーズ初の犯人当て! 懸賞付き犯人当て小説の第2回に登場するのは、米澤穂信さんです。その名もズバリ、「伯林(ベルリン)あげぱんの謎【試食編】」。詳細は読んでからのお楽しみですが、伯林あげぱんをめぐり、不思議な事件が起こります。事件の犯人は誰か? ぜひ、奮ってご応募ください!
『ミステリーズ!vol.92』第2回 犯人当て応募フォーム
また、前号に問題編が掲載された、懸賞付き犯人当て小説第1回、市川憂人さん「赤鉛筆は要らない【解答編】」も掲載されます。雪の日に殺人を行えたのは誰か? 九条漣の推理は? 切ない余韻を残す結末を、どうか見届けていただければと思います。
その他、本誌初登場の著者を含む、読切りもボリューム満点。好評発売中デビュー長編『ネクスト・ギグ』のスピンオフ、鵜林伸也さん「黄瀬木通りの奇跡」。「名前をつけてやる」(vol.86掲載)、「真ん中の名前」(vol. 90掲載)に続く、“白井真澄”の物語を描く、奥田亜希子さん「ラストシューズ」。
日本推理作家協会賞の候補にもなった、『サーチライトと誘蛾灯』の探偵役・魞沢泉の新たな事件、櫻田智也さん「蝉かえる」。本誌初登場の新鋭が贈るクリスマス・ストーリー、名取佐和子さん「天使来ませり」。「慟哭は聴こえない」(vol.91掲載)に続く、〈手話通訳士・荒井尚人の事件簿〉最新作、丸山正樹さん「クール・サイレント」など、どれも読み応え抜群。
そして、vol.81からスタートした、ミステリー国の動物たちの活躍を描いた、表紙シリーズが本号で完結します。それにちなんだ特別企画、「ミステリーズ!表紙の秘密 伊藤彰剛編」もご注目ください。
年末年始の慌ただしさの中、ひとときの読書の癒しをもたらす本書を、どうぞよろしくお願いいたします。