今度の主役は王子さま!
ぼくの名はデイスター。魔法の森のすぐ外で母さんとふたりで平和に暮らしていた。
母さんはいつもぼくにいった。「だれにでも礼儀正しくね」
ところがぼくが十六になったある日、いきなり訪ねてきた魔法使いを母さんが溶かしてしまう事件が発生。びっくりするぼくに、母さんはなんの説明もせずひとふりの剣をくれて、家を出ていくように告げた。行く先は不思議がいっぱいの魔法の森。
そこでぼくが出会ったのはひとりの少女。炎使いらしいのだが、なんだか短気でおこりっぽいし、全然礼儀正しくない。いきがかり上道連れにはなったけど、こんなんで大丈夫だろうか?
礼儀正しい王子さまデイスターと怒りんぼの炎使いシアラが、魔法の森で途方に暮れる。可愛くて元気なファンタジー第4弾。
●『はみ出しちゃった魔女』
魔法の森の奥深く、広いポーチと赤い屋根のこざっぱりした灰色の家に、伝統なんてなんのその、ちっとも魔女らしくないはみだし魔女のモーウェンと、黒以外のあらゆる毛色の9匹のネコが平和に暮らしていた。
ところが、そんな魔法の森の平穏もつかのま、ゼメナー率いる魔法使い協会が、森の要である魔法の森の王メンダンバーの剣を盗んだことが判明。
これは放っちゃおけぬとばかり、魔法の森の王妃シモリーン、魔女モーウェンとネコたちに、魔術師テレメイン、ドラゴンのキング、カズール、そして魔法でロバになってしまったウサギのキラーも一緒くたに魔法の剣を求めて出発した。
可愛くて元気なファンタジー第3弾。
●『消えちゃったドラゴン』
魔法の森の若き王メンダンバーは、形式ばったことが大嫌い。堅物の執事が勧める結婚話にも、いいかげんうんざりだ。
そんなある日、魔法の森で奇妙な荒れ地を発見。どうやらドラゴンに焼かれた跡らしい。でも、どうしてドラゴンが? 不審に思いドラゴンのキングを訪ねることにしたメンダンバー。
ところが、キングの洞窟にいたのは、ドラゴンならぬ囚われの姫(正式には料理長兼図書館長)シモリーンだった。
型破りなお姫さまシモリーンと王さまらしくない王さまメンダンバーが魔法の森で謎を追う! 好評シリーズ第2弾。
●『囚われちゃったお姫さま』
リンダウォール王国の末の姫シモリーンは、お姫さまらしくするのが大嫌い。
剣術、ラテン語、経済学に魔法にお料理と、夢中になるのはお姫さまにあるまじきことばかり。
隣国のめちゃくちゃハンサムな(だけの)王子と、あやうく婚約させられそうになり、城出を決行。ところが、飛び込んださきは……なんとドラゴンでいっぱいの洞窟だった。
押しかけ“囚われの姫”になってしまった型破りなお姫さまが、ドラゴンやうさんくさい魔法使いを相手に大活躍!
可愛くて元気なファンタジー〈魔法の森シリーズ〉第1弾。
(2009年8月5日/2011年9月5日)
ファンタジー小説の専門出版社|東京創元社