ミステリマガジンの8月号が、没後50周年として「なぜハメットが今も愛されるのか」と題した特集を組んでいます。特集の題名は、はったりでつけただけのように見えますが、「チューリップ」など未訳の3編を訳出し、ヒッチコックマガジンに載った田中小実昌訳の「深夜の天使」を再録していて、ファンにはありがたい。「チューリップ」は前後篇の分載なので、まだ読んでいませんが(ツイッターで吉野仁さんが、後篇がスゴいんだと力説していました)、これが目玉でしょう。それ以外では、「拳銃が怖い」が拾い物で、24年の作品だから、初期のものですが、ハメットの中でも類似作や同傾向のものがない異色作と呼んでいいでしょう。
評論やエッセイでは、諏訪部浩一の文章が、ハメット論のレジュメさながらです。『マルタの鷹』の次はダシール・ハメットで、通年2単位5年がかりくらいが待っていそうです。それよりも短い法月綸太郎の「水と油」というエッセイは、より、この連載に関連しています。『デイン家の呪い』
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