今月の本の話題

2015.01.01

【新年特別企画】2015年 東京創元社 翻訳ミステリラインナップのご案内


新年あけましておめでとうございます。
元旦恒例となります特別企画として、2015年に刊行される予定の翻訳ミステリおよび周辺作品のラインナップをご案内いたします。読書計画の参考にしていただければ幸いです。

ここに紹介している以外にも、大型新人のデビュー作や話題作、躍進が続く非英米圏のミステリからお待ちかねのシリーズ最新作まで、東京創元社は今年も続々と良質の翻訳ミステリをご紹介してまいります。
本年もご愛読のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

(日本語タイトルは一部を除き仮題です)

【強烈プッシュ作】
フェルディナント・フォン・シーラッハ
『禁忌』※1月刊!
誘拐殺人容疑で逮捕された、共感覚を持つ写真家の青年。2012年本屋大賞翻訳小説部門受賞作『犯罪』で世間を驚嘆せしめた著者が、法廷劇を通して善と悪、美と醜の本質を暴き出す。新たなる傑作、ここに誕生!

■ルネ・ナイト
『否認』
ある晩、彼女は本を読んでいて愕然とした。書かれているのは自分のことだ。隠し続けてきた過去が、なぜ克明に描かれているのか……。見知らぬ本が呼ぶ、騙りに次ぐ騙りの物語の迷宮。発売前にして25か国で出版決定、驚異の緊密度を誇るサスペンス。

エーコ
ウンベルト・エーコ
『プラハの墓地』
ユダヤ人嫌いの祖父の影響を受けて育ったシモニーニは祖父の死後、公証人の見習いとなり、師が手を染めていた文書偽造術も習得する。その技術の高さから、秘密警察とのつながりが出来、様々なスパイ行為を請け負うことになり……。史上最悪の“偽書”と呼ばれることもある「シオン賢者の議定書」を書いた男、シモーネ・シモニーニの回想録という形をとった、19世紀ヨーロッパを舞台に繰り広げられる歴史大陰謀小説。

■M・R・キャリー
The Girl with All the Gifts
ゾンビが跋扈する近未来のイギリス。知性を持った推定十歳の愛らしいゾンビ。生物学的には死体で、明らかにゾンビであるにもかかわらず、人間としての知性と感情を全く失っていないのだ。彼女は世界の救世主か――。全く新しいゾンビ小説!

グラン
■サラ・グラン
Claire DeWitt and the City of the Dead
クレア・デウィットは普通の女探偵ではない。独特の探偵術を駆使し、巧みに銃を扱い、手がかりを得るためならマリファナも吸う。嵐による傷跡が残る不穏な街で、クレアは失踪した地方検事をめぐる謎を追う。変わり者で偏屈、でも最高にクールな女性私立探偵を描く傑作ミステリ。

■マイケラ・マッコール
Nobody's Secret
初恋の終わり、それは謎解きの始まり。世界的に有名な詩人エミリー・ディキンソンを探偵役にすえ、彼女の初恋と謎解き、そして詩人の誕生までもを描いた瑞々しいミステリ。

リンジー・フェイ
Seven for Secret
1846年、創設まもないニューヨーク市警。ヨーロッパから押し寄せる移民や黒人奴隷問題、そして殺人事件で揺れる警官たちの苦闘を見事に活写する、リーダビリティ溢れる傑作ミステリ!

1222
アンネ・ホルト
『1222』
吹雪の中列車が脱線。零下26度の中、運転手は死亡。けが人は多数。乗客たちは近くのホテル〈海抜1222〉に避難する。だが、猛吹雪の中ホテルは孤立、そして殺人が。クリスティへのオマージュ満載、極限状態の密室殺人を車いすの探偵が解く。『凍える街』のホルト、さらなる傑作。

ミネット・ウォルターズ
The Devil's Feather
“恐怖”がいかに人の心を支配するのかを圧巻の筆致で描く、〈現代英国ミステリの女王〉の新たな傑作。

■ウー・ミン
『アルタイ』※1月刊!
キプロス島にユダヤ人の国を築く……。16世紀のヴェネツィア、コンスタンティノープルを舞台に見果てぬ夢を追い続けた男たちの姿を描く、『Q』の著者グループ「ルーサー・ブリセット」が名義を変えて贈る歴史エンターテインメント巨編。

■バリー・ライガ
『シリアルキラーの息子』
ジャズの父ビリーは100人以上を殺した史上最悪の連続殺人犯。終身刑で服役中だ。だが、ジャズの住む町でビリーの手口を真似た連続殺人が発生。自分の中に流れる父親の血に怯えながらも親友や恋人の助けを得て、ジャズは事件を調べはじめる。青春ミステリの逸品登場!

ウィルソン
■ケヴィン・ウィルソン
Tunneling to the Center of the Earth
地球の中心に向かってトンネルを掘る「ぼくら」の夏、代理家族派遣会社に「祖母」として勤める女性の回想、おばあちゃんの遺産をめぐる一族総出の奇妙な「ゲーム」、サーカス一座の「不死身の男」の秘密を知った青年の決断……少しだけ「普通」から逸脱した日々を送る人々の、生活と感情の断片を切り取った11の物語。シャーリイ・ジャクスン賞受賞作。

■ハビエル・マリアス
『執着』
マリア・ドルスという30代の女性編集者が、毎朝カフェで見かける仲睦まじい夫婦。理想のカップルとして彼女は憧れに似た気持ちを抱いていた。がある日、カップルは姿を消す。なぜ? なんと夫のほうが、ホームレスにメッタ刺しにされて死亡したというのだ。何か月か後、未亡人をカフェで見かけたマリアは、彼女に声をかけ、友人となる。夫妻も彼女に好意を抱いていたのだという。そして、夫の親友だったという男を紹介される。その男と、未亡人は特別な関係になっていく。そしてマリアも男に惹かれ関係をもつように……。そして、ある日、その男の部屋で朝を迎えたマリアは、彼と訪ねてきた客の男の驚くべき会話を耳にした! あの事件は通り魔殺人ではなかったのか? 三角関係の精算……? それとも嘱託殺人だったのか? 愛とは? 人間とは? ミステリ仕立ての「愛をめぐる考察」。

【新シリーズ登場!】
■ジョン・ガスパール
Thd Ambitoious Card
すべての謎にはタネがあるのだ。マジシャンとその叔父が二人三脚でおかしな殺人の謎を解く、ユーモア・ミステリ第一弾!

■E・J・コッパーマン
Night of the Living Deed
和解金を元手に買い取った古い館をゲストハウスに改装して、娘との新たなスタートに臨もうとするシングル・マザー。しかし、その館には探偵をやりたくて仕方がない屋敷霊がついていて……。コージー・シリーズ第一弾。

■エミリー・ブライトウェル
The Inspector and Mrs. Jeffries
舞台はヴィクトリア朝ロンドン。誰からも好かれる善人だが、刑事としての才能は皆無な警察官のご主人様を悩ませる難事件を、家事いっさいを取り仕切る家政婦ジェフリーズ夫人(と、屋敷で働く使用人一同)がこっそり解決して手柄を立てさせる、人気の歴史ミステリシリーズ登場。

【人気シリーズ最新刊】
フリードマン
■ダニエル・フリードマン
Don't Ever Look Back
バックを訪ねてきたアウシュビッツの生き残りの大泥棒イライジャ。かつてバックは現役時代、この大泥棒の誘いを断ったことがあったのだが……。88歳のバック・シャッツが活躍する、『もう年はとれない』の続編!

キャロル・オコンネル
『ウィンターハウス』
58年前の一家惨殺事件。生き残ったのは幼い子供と赤ん坊だけ。そして長女は行方不明に。そして今新たな事件が……。ニューヨーク市警刑事マロリーが事件に挑む。

ケイト・アトキンソン
One Good Turn
『探偵ブロディの事件ファイル』に続く、娘思いで心配性なバツイチ探偵ジャクソン・ブロディのシリーズ第二弾。憧れのフランス暮らしを始めたブロディが、女優ジュリアがエディンバラ・フェスティヴァルに参加するというので出かけていって、事件に遭遇! またもや複雑な人間模様と、驚くべき犯罪の謎を解くことに……。ケイト・アトキンソンの人間ミステリ・ドラマはますます快調です。ジャクソン・ブロディって、ホントに魅力的ですよ。

アン・ペリー
『偽証裁判』※1月刊!
殺人の罪をきせられ逮捕されてしまった看護婦のヘスター。絞首刑から救うには法廷で真実を明らかにするしかない。奮闘する私立探偵モンクと法廷弁護士のラスボーン。緊迫感に満ち満ちた傑作法廷ミステリ!

スーザン・イーリア・マクニール
『国王陛下の新人スパイ』
才媛マギー・ホープ、ついにスパイとしてドイツに潜入! 『チャーチル閣下の秘書』『エリザベス王女の家庭教師』に続く、シリーズ第三弾。

アン・クリーヴス
Dead Water
『大鴉の啼く冬』『白夜に惑う夏』『野兎を悼む春』『青雷の光る秋』……〈シェトランド四重奏〉の物語を経て、ペレス警部が帰還する……。英国現代本格の旗手がふたたびシェトランド諸島を舞台に綴る、新たな事件と物語。

ピーター・トレメイン
『消えた修道士』
モアン王国国王と、和平交渉のために訪れた領主が襲われた。和平どころか両国は一触即発の状況に。おなじみのフィデルマ&エイダルフがモアン王国を揺るがす大事件に挑む。

エドワード・D・ホック
『怪盗ニック全仕事2』
「価値のないもの」を専門に盗む泥棒ニック・ヴェルヴェットもの全作品を発表順に刊行するシリーズ第二弾。あろうことかニック本人が盗まれる「怪盗ニックを盗め」や、何を盗めばいいかわからない話、「何も盗まない」ことを依頼される話など、シリーズ屈指のクセ球ぞろいでお贈りします。

【非英語圏の俊英たち・フランス&ドイツ編】
フレッド・ヴァルガス(フランス)
『ポセイドンの爪痕』
30年前にアダムスベルク警視の兄が容疑者のひとりとなった、ポセイドンと呼ばれる殺人鬼による連続殺人事件。今、ふたたび、ポセイドン事件と同じ手口で殺害されたと思われる女性の死体が発見された! 三つの刺し傷のある死体が……。殺人鬼ポセイドンがよみがえったのか? フランス・ミステリの女王ヴァルガスの傑作。『青チョークの男』『裏返しの男』のアダムスベルク警視シリーズ最新刊、CWA賞受賞作!

ネレ・ノイハウス(ドイツ)
『いけすかない女』
『深い疵』『白雪姫には死んでもらう』の、刑事オリヴァー&ピアのコンビはここからはじまった! 累計350万部突破の傑作警察小説、ファン待望のシリーズ第1弾登場!

■ペトラ・ブッシュ(ドイツ)
『漆黒の森』
連続殺人の手がかりは村に伝わる〈鴉谷〉の不吉な伝説。堅物の刑事と敏腕女性編集者が閉ざされた村での悲劇を追う、ドイツ推理作家協会賞新人賞を受賞した衝撃のデビュー作。

■ニーナ・ブラジョーン(ドイツ)
『狼憑き』
18世紀、ルイ15世時代のフランス。謎の生き物による連続惨殺事件が発生。神の裁きか、狂気に囚われた人間の仕業か。銃士とその書記が事件を調べる。

シャルロッテ・リンク(ドイツ)
『最後の足跡』
事故で障害者となった兄の世話に明け暮れる英国人女性が、幼なじみの結婚式に出るためにジブラルタルに向かうが、霧により飛行機が欠航、そして失踪。数年後に友人が探りだした真相とは? 『沈黙の果て』に続き、巧みな人物造形と心理描写、緻密な構成で読者を緊迫感溢れる物語世界に誘い込む名ストーリーテラーの傑作。

■ライナー・レフラー(ドイツ)
『血塗られた夏』
敏腕の事件分析官アベル(バツイチ)と助手ハンナ・クリストが凄惨な連続殺人と対峙する。世間では解体屋と呼ばれ、自らは人形遣いと名乗る殺人犯が相次いで起こす事件と、ある少年をめぐる過去の物語が交錯し……! 「僕は完全にだまされました!」――酒寄進一(訳者)

【非英語圏の俊英たち・北欧編】
ヘニング・マンケル(スウェーデン)
『霜の降りる前に』
リンダの親友の失踪は殺された女性と関係があるのか? ヴァランダーは見習い警官となった娘リンダと共に捜査を進める。

M・ヨート&H・ローセンフェルト(スウェーデン)
『犯罪心理捜査官セバスチャン 模倣犯』※1月刊!
かつてセバスチャンが捕えた連続殺人犯の手口に酷似した事件が発生。犯人は服役中のはず。模倣犯の仕業なのか? 凄腕だが自信過剰の迷惑男セバスチャンの捜査が始まる!

■クリスティーナ・オルソン(スウェーデン)
『灰かぶり』
臨時停車した駅で一瞬ホームに降りた母親を置き去りにして列車が出発。社内に残された幼い女の子は、車掌がちょっと目を離した隙に消えてしまった。誘拐か? だが新米刑事フレデリカはなにかがおかしいと感じていた。23か国で翻訳された期待の新鋭登場。

アンナ・ヤンソン(スウェーデン)
『無人島の七人の女』
無人島で一週間を過ごすセラピーキャンプ。島に渡ったのは警察官であることを隠して参加したマリアを含めた七人の女。だが参加者同士がいがみ合い、いやな雰囲気が漂う。そして一人が死体で発見された。本土とは連絡がつかず、さらに犠牲者が……。『消えた少年』の女性警官マリア再登場。

■エルスベツ・イーホルム(デンマーク)
『赤ん坊は川を流れる』
誕生日祝いにカフェで盛り上がる女性新聞記者ディクテと親友たち。その横を流れる川になんと赤ん坊が流れてきた……。デンマークを舞台にした、北欧版ライトミステリ登場。

アーナルデュル・インドリダソン(アイスランド)
『声』
サンタクロースの扮装で死んでいた男。その男には驚くべき過去が……。『湿地』『緑衣の女』に続くシリーズ第3弾。

【古典発掘・名作新訳版】
クリスチアナ・ブランド
『薔薇の輪』
『猫とねずみ』の続編にして、ブランドの知られざる直球の本格ミステリ! 本邦初訳長編。

アーサー・コナン・ドイル
『恐怖の谷【新訳版】』
永遠の名探偵シリーズ、長編第四弾。

ヘレン・マクロイ
『歌うダイアモンド』
名手自らがミステリ&SF短編の中から傑作秀作をまとめた、自選ベスト短編集。傑作長編『暗い鏡の中に』の原型「鏡もて見るごとく」、出色の異国描写が冴える「東洋趣味」、深い余韻を残す掌編「風のない場所」など全8+1編を収録。


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