今月の本の話題

2013.01.01

【新年特別企画】2013年 東京創元社 翻訳ミステリラインナップのご案内


 新年あけましておめでとうございます。
 新年を迎えるにあたり、特別企画として本年の東京創元社の翻訳ミステリのラインナップの一端をご案内いたします。読書計画の参考になれば幸いです。
 現在注目を浴びている北欧・ドイツミステリやお待ちかねのシリーズの新作、大型新人の話題作まで、東京創元社は今年も続々と良質の翻訳ミステリをご紹介してまいります。

 本年もご愛読のほど、どうぞ宜しくお願いいたします。
 (日本語タイトルはすべて仮題です)

【強烈プッシュ作】
■ケイト・モートン
『秘密』
『忘れられた花園』のケイト・モートンによる傑作。正当防衛で罪には問われなかったとはいえ、少女時代に母の殺人現場を目撃していた女優が、母の過去を探り始めた。時代をまたぐ大いなる謎と人間ドラマ! これぞモートン、です。

シスターズ・ブラザーズ
■パトリック・デウィット
『シスターズ・ブラザーズ』
ゴールドラッシュの頃、依頼されたからとりあえず人を殺しに米西海岸へ行く、卑怯で狡くて格好良くない殺し屋シスターズ兄弟の物語。英米の読書界に一大旋風をまきおこしたブッカー賞候補作。

ミネット・ウォルターズ
『遮断地区』
ある不穏な噂と少女の失踪が人々を変えた。封鎖された団地での2000人規模の暴動、監禁、そして殺人。血と暴力に満ちた緊迫の一日を描く、現代英国ミステリの女王の新境地にして最高傑作。

毒殺
■ピーター・ロビンスン
『毒殺』
ヨークシャーの古い屋敷に暮らし始めた音楽家が、その屋敷で、60年前に美しい女性グレースが夫である医師を毒殺し縛り首になったことを知る。本当にグレースは夫を殺したのか? アーサー・エリス賞(ベスト・クライム・ノヴェル)受賞の傑作。

R・D・ウィングフィールド
『冬のフロスト』
ついに登場、デントン署の名物親父、フロスト警部シリーズ第5弾! 史上最大のボリュームで贈る、怒濤の事件また事件にお下劣ジョーク。どうぞお楽しみに。

The Gods of Gotham
■リンゼイ・フェイ
The Gods of Gotham
1845年、ニューヨーク市警創立初の刑事となったティモシーは、ある少女との出会いにより、子供ばかりを狙った連続殺人事件に巻き込まれる。超大型新人が放つ感動の一大巨編!

S・J・ボルトン
Blood Harvest
教会の白骨、何者かを目撃する子供たち。収穫祭の季節に、血塗られた町の秘密が暴かれる。『三つの秘文字』『毒の目覚め』に続く戦慄のゴシック・ミステリ!

■デボラ・クーンツ
Wanna Get Lucky?
ラスベガスの豪華ホテルのトラブル解決係、ラッキー・オトゥール登場。華やかなショービジネスの街で奮闘するヒロインの活躍を軽やかに描く新シリーズ。

Murder Is Binding
■ローナ・バレット
Murder is Binding
経営破綻寸前だった小さな町が、古書店で復活。ミステリ専門書店の店主トリシアは、同じ古書店仲間で、料理書専門店の店主ドリスが殺されたことで事件にまきこまれる。往年の名作ミステリや古書の小ネタが随所に顔を出し、くすぐりも十分なライト・ミステリ。

ポール・ギャリコ
The Boy Who Invented The Bubble Gun
発明家を夢見て家出した少年ジュリアンが乗り込んだバスにはヴェトナム帰還兵、機密を携えた米国軍人にKGBのスパイ、犯罪者まで乗り合わせていた! 夢溢れるロードノベルの名品。

【話題の北欧ミステリ】
■レーナ・レヘトライネン
『雪の女』
高名な女性セラピストの不可解な死。関係者はなにやら事情がありそうな女性ばかり……。北欧フィンランドを舞台に、女性警官マリアが事件を追う。〈推理の糸口賞〉受賞作。
Kuolemanspiraali
フィギアスケートのスター選手である16歳の少女が死体で発見される事件が発生。7ヶ月のお腹をかかえたマリアは産休までに事件を解決できるのか?

■モンス・カッレントフト
『冬の生贄』
凍てついた雪野原に立つ樫の木の枝にぶら下がる、古代の異教の神々への生贄のような血だらけの裸の身体。凄まじい暴力のあと。美しい北欧の四季を背景に描かれる、スウェーデンミステリの新しい才能ここに登場!
Sommardoden
記録的な暑さの夏、激しい暴行を受けた少女が発見される。モーリーンが捜査に乗り出すが、少女には事件の記憶がなかった。同じ年頃の娘をもつモーリーンは、怒りに燃えるが……。

■カリーン・イェハルドセン
『お菓子の家』
いじめられっこが残した過去の日記。過去のいじめと現在の事件をリンクさせ、物語に奥行きを与えている。スウェーデンで人気の警察小説シリーズ。

■アーナルデュル・インドリダソン
『緑衣の女』
レイキャヴィーク郊外のビル建設現場で白骨死体が発見された。いったい誰で、なぜ死んだのか。エレンドゥル刑事の捜査は、平和に暮らす家族の秘密を暴くことに……。

Italian Shoes
ヘニング・マンケル
『イタリア製の靴』
小さな島にひとりで住む、引退した外科医。ある冬の朝、彼は氷を渡って近づいてくる人影を見た。40年も前に捨てたかつての妻。彼女の訪れが、彼のもとに過去からの影を呼び覚ますことになる。中年の星、ヘニング・マンケルのせつないミステリ。

■ヴィクトル・アルナール・インゴルフッソン
The Flatey Enigma
1960年6月のアイスランド、フラティ島という古い伝承(サガ)を書いた羊皮紙が保管されている図書館がある島を舞台にしたミステリ。

【実力派が集うドイツミステリ】
■フォルカー・クッチャー
Der stumme Tod
女優の連続殺人事件に挑むゲレオン・ラート警部。錯綜するいくつもの謎に潜む、犯人の暗い動機とは? 『濡れた魚』に続く、ベルリン警視庁ラート警部シリーズ第2弾。

■アンドレアス・グルーバー
『夏を殺す少女』
地位も名誉もある男たちの事故死。病院に入院している少女の不審死。オーストリアの弁護士とドイツの刑事、ふたつの軌跡がであうとき、事件はそのおそるべき真の姿を現す。ドイツでセンセーションを巻き起こした、衝撃作登場。

■シャルロッテ・リンク
『沈黙の終焉』
ヨークシャーの館を相続したある夫婦が友人夫婦二組とそこで休暇を過ごすうちに凄惨な殺人事件が……。閉塞感のある別荘の一種異様なまでの緊張が、読者を複雑な人間ドラマに引き込む。ドイツの国民的作家の緊迫感溢れる傑作ミステリ。

■ライナー・レフラー
『血塗られた夏』
事件分析官と連続殺人犯、それぞれの心の痛みが、事件を単なる猟奇的連続殺人に終わらせない。人間の暗部をとことんえぐったドイツミステリの怖るべき傑作。

■ヴォルフラム・フライシュハウアー
『トルソー』
ベルリン市内のビル解体工事現場で、女性の凍った胴体が発見される。遺体の頭部は山羊の頭につけかえられていた。ツォランガー警視が捜査に乗り出すが……。実力派作家が贈る傑作ドイツミステリ!!

白雪姫には死んでもらう
フェルディナント・フォン・シーラッハ
『コリーニ事件』
67歳のイタリア人、コリーニが殺人容疑で逮捕される。被害者はドイツ有数の大金持ちの実業家。新米弁護士のライネンは弁護を引き受けるが、コリーニはどうしても動機を話そうとしない。『犯罪』の著者が放つ魂を揺さぶる初長編。

■ネレ・ノイハウス
『白雪姫には死んでもらう』
小さな村社会の閉塞感、正義という名の暴力、親友の裏切り。10年前の連続少女殺人事件を通して、人間のおぞましさと魅力を描ききる。『深い疵』に続く衝撃の第2弾!

【ヴィクトリア朝をはじめとする歴史ミステリ】
■アレックス・グレシアン
The Yard
ヴィクトリア朝ロンドン。数千の犯罪を捜査するためスコットランド・ヤードに誕生した殺人課――所属する刑事はわずか十二人。彼らの緊迫の三日間を描くヴィクトリア朝警察小説。

Relics of the Dead
ピーター・トレメイン
Valley of the Shadow
なんとフィデルマ自身が容疑者として拘束され、そんな彼女の苦境を救おうと、相棒のエイダルフがフィデルマの指示のもと、捜査を開始する。フィデルマが珍しくアームチェア(?)ディテクティブぶりを発揮する長編第6巻。

■イモジェン・ロバートスン
Anatomy of Murder 英国式犯罪解剖学
英国海軍省に潜りこんだフランスのスパイが起こす連続殺人。機密を狙う売国奴が潜む王立オペラ劇場。プリマドンナやカストラートがからみ、事件は壮麗な結末へとなだれ込む――。『闇のしもべ』につづく英国式犯罪解剖学シリーズ第2弾。

■スーザン・エリア・マクニール
『チャーチル閣下の秘書』
首相官邸で首相閣下の秘書として勤務することになった、アメリカ育ちのマギー・ホープ。得意の数学の才を生かし、体当たりで首相官邸を襲う陰謀に挑む、魅力のシリーズ開幕編。

■キャロル・ネルソン・ダグラス
Good Morning, Irene!
〈あの女性〉アイリーン・アドラーの冒険を描くヴィクトリア朝推理活劇シリーズ第2弾。ホームズ&ワトスンももちろん再登場します。

アリアナ・フランクリン
Relics of the Dead
教会から出土したアーサー王夫妻と見られる骨をめぐり、女医アデリア第三の冒険が始まる。CWA最優秀歴史ミステリ賞シリーズ最新刊。

■アン・ペリー
『護りと裏切り』
友人の兄が甲冑の鉾槍に胸を突かれて死亡した。看護婦のへスターは元警官のモンクとともに真相を探り出そうとするが……。ヴィクトリア朝ロンドンが舞台の傑作ミステリ!

【名探偵登場! 本格ミステリ】
Nine Man's Murder
■バルドゥイン・グロラー
『探偵ダゴベルトの功績と冒険』
時は世紀末、舞台は絢爛の都ウィーン。アマチュア探偵ダゴベルトによる難事件解決の功績と名推理とは? “オーストリアのコナン・ドイル”と称されるグロラーの本邦初となるオリジナル短編集。

D・M・ディヴァイン
『跡形なく沈む』
父を知らずに育ったルースはスコットランドの小都市に渡り、彼を標的とした周到な「計画」に着手する。その行動は町の人々の不安を煽り、ついに殺人が発生するが……。名匠ディヴァイン円熟期の佳品。

■エリック・キース
Nine Man's Murder
ミステリの女王アガサ・クリスティの『そして誰もいなくなった』への強烈なオマージュ作品。雪に閉ざされた山荘で、一人またひとりと殺されて……。現代本格ミステリの大収穫。

ヘレン・マクロイ
『小鬼の市』
被害者の遺した言葉“小鬼の市(ゴブリン・マーケット)”とは何か? カリブの島国サンタ・テレサを舞台に、ウィリング博士とウリサール警部、マクロイが創造した二大探偵が共演する快作、本邦初訳!

【人気シリーズ新刊】
Blue Lightning
アン・クリーヴス
『青雷の響く秋』
ペレス警部が恋人を連れ里帰りしていたフェア島で、折からの嵐で交通が途絶、そして殺人が。英国現代本格の至宝、CWA受賞シリーズ〈シェトランド四重奏〉最終章。

ジム・ケリー
The Moon Tunnel
イーリー郊外で土に埋まった死体が発見される。現場はかつて捕虜収容所で、死体は脱走兵のものと思われた。だが男は収容所の内部に向かって進んでいた上に、頭を拳銃で撃たれていた。新聞記者ドライデンが不可解な事件に挑む。

S・J・ローザン
『S・J・ローザン短編集2』
リディアとビルの活躍を堪能できる日本オリジナル短編集第2弾。ふたりの登場作品に加え、ボーナスとして“あの”リディアの母が主役の短編や新キャラクターのおひろめも!?

キャロル・オコンネル
The July Must Die
サイコパスに襲われて死にかけた相棒ライカーを立ち直らせるようとするマロリー。だがライカーは否応なく事件に巻き込まれ……。クールな女刑事マロリー・シリーズ第7弾。

フレッド・ヴァルガス
『汚れた手』
フランス・ミステリ界の女王フレッド・ヴァルガスのCWA受賞作。30年前のポセイドンと呼ばれる殺人鬼がよみがえったのか? シムノン風の軽みとレンデル流のサイコサスペンス的ひねりが見事!

レスリー・メイヤー
Birthday Party Murder
元司書ミス・ティリーの90歳の誕生日パーティを前に殺人が! おなじみ主婦探偵兼新聞記者ルーシーが友人のために事件を追う。


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