今月の本の話題

2018.09.10

創元推理文庫2018年復刊フェア・全作品紹介[2018年9月]

東京創元社では品切れ中の文庫作品を対象として、毎年"復刊フェア"を開催しています。
ここから紹介するのが、2018年9月下旬よりおこなわれる本年度フェアの復刊作品全10点です。ご購入の参考にどうぞ。

※書店・ネット書店を問わず、実際に購入できるのは9月下旬以降となります。

復刊フェア開催店舗一覧はこちらです。

黒いアリバイ
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ウィリアム・アイリッシュ/稲葉明雄訳
『黒いアリバイ』
《新カバー》
女優の旅興行の宣伝のため連れてこられた黒豹が、衆人環視のなか逃げ出して姿をくらました。やがて、ずたずたに引き裂かれた娘の死骸がひとつ、またひとつ──。美しい犠牲者を求めて彷徨する黒い獣を追って警察は奔走するが、その行方は杳として知れない。だが本件の示すあまりに残虐な獣性に、ある疑惑が浮かび……。サスペンスの巨匠による《ブラック》ものを代表する傑作! 訳者あとがき=稲葉明雄

衣裳戸棚の女
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ピーター・アントニイ/永井淳訳
『衣裳戸棚の女』

「(ピーター・アントニイの『衣裳戸棚の女』は)戦後最高の密室ミステリといっても過言ではない。……すべての密室物の中で、最も優れたもののひとつ。洗練されたユーモア、味のある人物描写、入念に練りあげられたプロット、それにここ何年も見られなかった独創的な解決──これらが文句のつけようがないほどブレンドされている。」ロバート・エイディー『密室殺人と不可能犯罪』/解説=久坂恭

フレンチ警部最大の事件
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F・W・クロフツ/田中西二郎訳
『フレンチ警部最大の事件』
《新カバー!》
宝石商の支配人が殺害され金庫からダイヤモンドと紙幣が消えた。事件当夜、支配人は職場を離れて舞い戻った形跡があり、状況証拠はことごとく彼に不利だが決め手はない。加えてアムステルダム支店の外交員が消息を絶っていると判明、ロンドン警視庁の捜査官を翻弄する。スイス、スペイン、フランス、ポルトガル……真相を求めて欧州を駆ける、記念すべきフレンチ警部初登場作品。訳者あとがき=田中西二郎

時計は三時に止まる
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クレイグ・ライス/小鷹信光訳
『時計は三時に止まる』
《新カバー!》
ジェイクは半ば呆れていた。今日はディックが駆け落ちをやらかす日だが、肝心の相手が姿を見せない。やむなく先方を訪ねてみれば、屋敷は警官だらけ。彼女は殺人容疑で逮捕されていて、事件のあった午前三時に屋敷の時計がいっせいに止まったと供述しているという。頭を抱えたジェイクは旧友のマローンに弁護を依頼するが。ユーモア・ミステリの名手による大人気シリーズ登場。解説=野崎六助

運命のチェスボード
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ルース・レンデル/髙田惠子訳
『運命のチェスボード』
《新カバー!》
「アンという女が殺された。犯人はジェフ・スミスだ」そんな匿名の手紙がキングズマーカム署に届いた。高名な画家の妹が同じ名前で、行方不明だと知ったウェクスフォード首席警部は調査を開始したが、死体さえ発見されない状況に困惑を隠せない。本当に殺人などあったのか? 混迷する捜査陣を前に、やがて事件は意外な真相を明らかにする。巧みなプロットを駆使した初期の傑作。解説=大津波悦子

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黒魔術の娘
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アレイスター・クロウリー/江口之隆訳
『黒魔術の娘』
《新カバー!》
20世紀最大の魔術師クロウリーは、創作の分野に於いても膨大な知識の一端を披瀝し、自ら「もっとも繊細にして強力な表現形式のひとつである」と評価する短編の分野で数々の秀作を残している。駆け出しの女性芸術家と若き詩人の魔術の応酬を描く表題作ほか、冒険探偵小説の骨格を用いて一族にまつわる呪詛の恐怖を描いた力作中編「アーシルドゥーン家の惨劇」など12編を収める。訳者あとがき=江口之隆

ねじの回転
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ヘンリー・ジェイムズ/南條竹則・坂本あおい訳
『ねじの回転』
《新カバー!》
クリスマス・イヴに古屋敷の炉辺を囲んで幽霊話に興じたのち、ひとりの男が口を開いた。彼の妹の家庭教師である女性から受け取った書簡に記されていた二人の子供の住む邸宅にまつわる逸話は、あまりの恐ろしさゆえ四十年もの間、男の他に誰も聞いたことがないという──その巧緻な文章と曖昧な描写から、だまし絵にも喩えられる古典心霊小説の傑作に、怪奇譚4篇を付して贈る。訳者あとがき/解説=赤井敏夫

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静かな太陽の年
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ウィルスン・タッカー/中村保男訳
『静かな太陽の年』
《新カバー!》
未来学者チェイニイは、政府の極秘実験計画への参加を要請される。新たに開発されたタイムマシンで、近未来社会を調査してきてほしい、というのだ。だが、人種対立と米中紛争が激化する中、大統領が私利私欲で計画に介入。チェイニイが研究していた古代の預言書『終末記』との符合に、不吉な予感を抱きつつ出発した彼らが目にする、戦慄の未来像とは……? キャンベル記念賞受賞、タイムトラベルSF史に残る傑作。訳者あとがき=中村保男

ラモックス
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ロバート・A・ハインライン/大森望訳
『ラモックス』

スチュアート家のペットは、でかくてのろまな宇宙怪獣。その名もラモックス。おなかをすかせた彼は、飼い主のジョン・トマスの留守をいいことに、つまみぐいにでかけた。だが、初めて目にする怪物の姿に、街はたちまち大パニックに。宙務省が介入する騒ぎになるが……おちゃめでとぼけたラモックスと、ジョン・トマスが巻き起こす大騒動の顛末は? 名匠が贈る最高のユーモアSF。本文イラスト=あまのよしたか/訳者あとがき=大森望

メトロポリス
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テア・フォン・ハルボウ/前川道介訳
『メトロポリス』

夜空をサーチライトが切り裂き、花火が〈ヨシワラ〉の文字を刻みつける。林立する高層建築の屋上では飛行機が発着を繰り返し、地下都市から現れた労働者の群れが〈バベルの塔〉に吸い込まれてゆく。ここは巨大な機械都市メトロポリス。君臨する支配者を憎んだ天才科学者が、あるとき一体のロボットを完成させ、そして都市の崩壊がはじまった……。神話的な不朽の名作映画の原作。訳者あとがき=前川道介


※書店・ネット書店を問わず、実際に購入できるのは9月下旬以降となります。


(2018年9月10日)




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