2015年10月に惜しまれつつ亡くなった北欧ミステリの帝王ヘニング・マンケル。BBCでドラマ化された代表作〈刑事ヴァランダー・シリーズ〉をはじめ、児童文学の分野でも活躍した、偉大な作家でした。

東京創元社では、2016年1月にヴァランダー・シリーズの『霜の降りる前に』、8月に『北京から来た男』の文庫版を、そして一周忌の10月にはマンケルの遺作となった『流砂』を刊行します。

 2013年のその日、がんの告知を受けたマンケルは何を思い、押し寄せる絶望といかに闘ったのか。彼の思いは、現在の自分から、遙かな過去、そして未来へと飛ぶ。人類が生まれた日から今日まで、我々は祖先から何を受け継ぎ、そして遠い未来の子孫たちに何を残すのか。

 病状は深刻ではあるが、治療の道はある。自らの死に向き合い、生きることを諦めることなく書き綴った〈刑事ヴァランダー・シリーズ〉の著者の最後の作品。
 書いてきたこと、書きたかったこと、ヘニング・マンケルがすべてをさらけ出した、闘病記であり、遺言でもある、魂の一冊。

 マンケルが亡くなってがっかりされている〈刑事ヴァランダー・シリーズ〉ファンの皆様、朗報です。
 WOWOWでは、ケネス・ブラナー主演、英国BBC製作のシリーズ完結編ともなる「刑事ヴァランダー4 ザ・ファイナル」を。2016年10月に放映いたします。
 第一話の舞台は南アフリカ。シリーズをお読みの皆様は、もうお気づきかと思われますが、これまでシリーズ中で映像化されていなかった『白い雌ライオン』が原作になっています。第二話以降はスウェーデンにもどり、家族と向き合います。
 英国アカデミー賞TV部門では、ドラマ・シリーズ作品賞や、ケネス・ブラナーに対する主演男優賞など、のべ7部門も受賞したシリーズです。
 スウェーデンでの現地ロケで撮影され、北欧ならではの原作の雰囲気もたっぷり味わえます。

 また、おなじくWOWOWでは9月に同じく北欧ミステリのドラマ「犯罪心理分析官インゲル・ヴィーク」を放映します。こちらは『凍える街』『ホテル1222』でお馴染みのノルウェーの人気作家アンネ・ホルトの作品です。ホルト自身が制作総指揮を務め、スウェーデンでドラマ化した話題のサスペンス。

 原作とあわせて、是非ドラマもお楽しみ下さい!

Wallander_S4_001a_generic.jpg MODUS_KEYART-landscape-simplified.jpg  ドラマについての詳しい情報はこちらへ
http://www.wowow.co.jp/premiere/

(2016年9月6日)



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