神楽坂に住むもと芸者の粋なおばあちゃん・お蔦さんと、料理上手な孫・望の騒がしいふたり暮らしの日々を描いた『無花果の実のなるころに』の待望の続編、『いつもが消えた日』がいよいよ文庫で登場します!

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中学三年生の滝本望は祖母と神楽坂でふたり暮らしをしている。芸者時代の名前でお蔦さんと呼ばれる祖母は、気が強く面倒くさがりだけれど、ご近所衆から頼られる人気者だ。ある日、幼なじみの洋平と同級生の彰彦、後輩の有斗が滝本家を訪れていた。夕飯をお腹いっぱい食べ、サッカー談議に花を咲かせたにぎやかな夜。しかしその夜、息子ひとりを残して有斗の家族は姿を消した。神楽坂一家三人行方不明事件は大きく報道され、一家が抱える秘密が明らかに。街に不穏な空気が立ちこめるとき、お蔦さんの啖呵が神楽坂に響く。粋と人情と望が作る美味しい料理が詰まったシリーズ第二弾。

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今作は望の後輩、有斗が巻き込まれた事件が中心となってお話が進みます。お蔦さんの活躍はますます光り、お蔦さんのまわりに集まる本多横丁のご近所衆との連携もパワーアップ。みんなで協力して有斗を守ろうとするシーンは、身近に頼れる人がいるってなんて心強いんだろうと胸が熱くなること必至です。
望の料理の腕も前作より磨かれています。一部をご紹介しますと、「カレー味の豚バラロースト」「餡かけ卵餃子」「ニシンの揚げだし」「チキンとベーコンのサンドイッチ」……。なんて美味しそうな!! その他のメニューはぜひ本文でご覧ください。

シリーズ第三弾の連作短編集、『みやこさわぎ』(四六判並製)も10月に発売を予定しています! こちらも楽しみにお待ちください。

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(2016年8月5日)



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