【没後80年記念出版】書簡体形式などを用いた独自の文体で読者を幻惑する、怪奇探偵小説の巨匠・夢野久作。その入門にふさわしい四編を精選した、傑作集を贈る。ロシア革命直後の浦塩で語られる数奇な話「死後の恋」。虚言癖の少女、命懸けの恋に落ちた少女、復讐に身を焦がす少女の三人を主人公にした「少女地獄」ほか。不朽の大作『ドグラ・マグラ』の著者の真骨頂を示す、ベスト・オブ・ベスト!

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夢野久作といえば、『黒死館殺人事件』『虚無への供物』と並ぶ、不朽の大作『ドグラ・マグラ』をまず思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。ただ、「『ドグラ・マグラ』を読み切るのは大変そう…」「夢野久作に興味はあるけれど、何から読めばいいの?」とお悩みの方もいるはず。そんな方々に、ぜひオススメしたいのが本書です!

「死後の恋」「瓶詰の地獄」「氷の涯」「少女地獄」と、今まで一冊にまとまったことのない取り合わせで、入門にふさわしい代表短編を無駄なく読めます。どの作品も、怪奇と幻想に彩られた、夢野作品の真髄を堪能できます。

人気イラストレーター・Minoruさんが描いた妖艶なカバーイラストとあわせて、真夏の読書にぜひお楽しみください。

(2016年8月5日)



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