期末テスト最終日の朝、犬の散歩のため自宅の裏山をおとずれた高校生の佐貫文(さぬき・ふみ)は、土砂崩れの現場に埋もれた黒光りする怪しい物体を発見する。
これは町に古くから伝わる岩舟に違いないと確信した文は、会長を務める民俗伝承研究会の仲間を巻き込み、謎の物体の発掘を開始する――。

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《妖精作戦》シリーズ、『星のダンスを見においで』の著者、笹本祐一さんの傑作夏休みSF『裏山の宇宙船』をお届けいたします!

「高校時代の夏休み」といえば、みなさん何を思い浮かべますか?
旅行やプール、夏祭りに花火大会など、夏ならではのイベントはたくさんありますが、主人公の文たちが夏休みに夢中になったのはなんと、宇宙船発掘です!
ひょんなことから裏山に埋もれる謎の物体を見つけてしまった文たちは、期末テストもそこそこに発掘に乗り出します。
部員(+OB1名)総出の発掘調査の結果、謎の物体は江戸時代に墜落した(!)宇宙船らしいと判明し、一同はなんとか入り口を見つけようと奮闘しますが……。

田舎の高校生たちが繰り広げる、ひと夏の冒険の物語。
夏に読むのにぴったりなSFです。どうぞお楽しみください。


(2016年7月5日)



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