今月の本の話題

2016.02.05

『図書館の殺人』をさらに楽しく読むための裏話[2016年2月]

さて刊行直前情報を二度(その1その2)にわたってお送りしてきましたが、『図書館の殺人』も無事に発売。
今回は、『図書館の殺人』をさらに楽しむための裏話をお送りいたします。

① 風ヶ丘高校冬服登場
『体育館の殺人』『水族館の殺人』『風ヶ丘五十円玉祭りの謎』と既刊三冊のカバーにあるヒロイン・柚乃の制服姿は、これまでは全て夏服です(気付いてますよね)。基本夏休み前後という作中の舞台設定と、『体育館の殺人』(単行本10月、文庫3月発売)、『水族館の殺人』(8月発売)、『風ヶ丘五十円玉祭りの謎』(4月発売)と比較的温かな季節に刊行してきたことから夏服での登場でした。今回作中舞台は9月終わり頃ですが、1月刊行ということで田中寛崇さんにあえて冬服のブレザーバージョンで仕上げていただきました。カバーの色合いに合わせた別バージョンもありましたが、今回はベーシックなネイビーを選んでいます。いずれ機会があれば、別バージョンもお見せできると思いますよ。

② 図書館はどこだ?
今作の図書館、風ヶ丘図書館は、当初は実在する横浜市立の図書館の名前(A図書館としておきましょう)を使っていました。しかもややこしいことに、モデルとなったのはまた別の図書館(B図書館)。風ヶ丘高校からそんな遠くない場所にあるという設定ならばと、最終的には風ヶ丘図書館とあいなりました。

ちなみに、東京で暮らしている私の勝手なイメージとして、横浜市の区立図書館だとずっと思っていました。横浜市は市立の図書館なので、18の区にそれぞれ一つの図書館なんです。だからこそ移動図書館「はまかぜ号」が巡回していたり、地域センターでの貸し出しなども行っているのですね(詳しくは、「ミステリーズ!vol.74」の森谷明子さん、大崎梢さんとの鼎談をお読みいただけますと幸いです)。

③ 新キャラ登場
カバーの表4側にはメガネの美少女が描かれています。これはもう一人の今作のヒロイン・城峰有紗です。柚乃や裏染と同じ風ヶ丘高校に通う二年生の図書委員長。普段はおとなしい彼女も実はというキャラクターなので、今後も登場してほしいですね(青崎さんいかがですか?)
もう一人、個人的に気になるのは保土ヶ谷署の女性刑事・梅頭咲子。多少困った性癖の持ち主という描写もあり、袴田兄や裏染とどう絡んでいくのか楽しみです。
ちなみに、ミステリでは定番の冒頭の登場人物紹介ですが、多くの作品では編集者がキャラクター紹介を付けていくことになっていますが、今シリーズでは毎回青崎さんに原稿と一緒に書いていただいています。毎度これが楽しみだったりするので、また次回もよろしくお願いいたします。

(2016年2月5日)



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