今月の本の話題

2015.09.07

家政婦と使用人たちによる探偵団、ふたたび登場! エミリー・ブライトウェル『消えたメイドと空家の死体』[2015年9月]


家政婦と使用人たちからなる探偵団、ふたたび登場!
消えたメイド捜しと身元不明の女性殺しが意外な形で結びつく?
痛快ミステリ〈家政婦は名探偵〉シリーズ第2弾!



5月に刊行し、好評を博したエミリー・ブライトウェル『家政婦は名探偵』、そのシリーズ第2作となる『消えたメイドと空家の死体』が早くも登場です。

第2作は前作のエピローグからそのまま続いて始まります(ちなみにこの流れはシリーズの定番)。『家政婦は名探偵』の医師殺害事件で知り合いとなった強烈な性格のアメリカ人未亡人・クルックシャンク夫人が、主人であるウィザースプーン警部補に先んじて事件を解決した家政婦ジェフリーズ夫人と使用人たち探偵団一同の腕前を見こんで、ひとつの依頼を持ちこんでくるのです。それは「顔見知りの若いメイドが行方不明になったので、捜してほしい」というものでした。ふたたび探偵活動ができると、意気ごんで調査を始める面々ですが、どうもこの失踪事件、ウィザースプーン警部補が新たに担当することになった、空家で見つかった身元不明の若い女性の殺害事件と関わりがあるようで……?

今回も頭脳役の家政婦ジェフリーズ夫人の指示のもと、ハウスメイドのベッツィ、料理人グッジ夫人、従僕のウィギンズ、馭者のスミスたちが、それぞれの得意分野で証言や証拠を集め、事件解決に向け活動します。より複雑となった事件の謎解きに挑む探偵団の活躍をどうぞお楽しみに。

『消えたメイドと空家の死体』は9月12日発売予定です。


人柄の良さに反比例して刑事の才能はない主の警部補のため、こっそり事件を解決してきた屋敷の家政婦ジェフリーズ夫人と使用人たちは、その実績を見こんだ知人に、行方知れずのメイド捜しを依頼される。一方、警部補は新たに身元不明の若い女性が殺された事件を担当することに。捜査を始めるや、このふたつの事件が意外な形で結びつく? 話題沸騰、痛快ヴィクトリア朝ミステリ。




頼りない警部補をこっそり助けるのは、
家政婦と屋敷の仲間たち!

20年以上にわたって愛される人気シリーズ、
痛快ヴィクトリア朝ミステリ登場



少し前から突然、次々と難事件を解決するようになり、名刑事としてロンドン警視庁内部で一目置かれるようになったウィザースプーン警部補。しかし、その手柄、じつはすべて警部補の屋敷の家政婦であるジェフリーズ夫人が話を聞いて先回りして解決し、巧みに誘導した結果だったのです……というのが、今回ご紹介する新シリーズ『家政婦は名探偵』のあらすじです。

1993年に第1作である本書が本国アメリカ(舞台はヴィクトリア朝ロンドンですが作者はアメリカ人です)で発表されて以来、毎年新作が刊行されていて、2015年現在では33作も刊行されている大人気シリーズです。その魅力は冒頭で述べた基本設定に凝縮されていますが、ここでは、レギュラー登場人物となる屋敷の面々をご紹介しましょう。

●ウィザースプーン警部補
屋敷の主人。ロンドン警視庁の警官。とびきりの善人で、使用人全員から慕われている。ただし、刑事としての才能はほぼ皆無といっていいお粗末さ。女性が苦手。
●ジェフリーズ夫人
家政婦(Housekeeper)。屋敷の家事いっさいを取り仕切る人情家の女性。五十代。警部補から聞きだした捜査情報と、仲間たちの集めてきた手がかりをもとに先回りして事件を解決する、真の名探偵。
●ベッツィ
ハウスメイド。勝気で活発な性格。路頭で病に倒れていたところを警部補に救われ屋敷で働くようになる。従僕のウィギンズとは喧嘩仲間。
●グッジ夫人
料理人。関節炎の持病があるため、屋敷の台所の外へは一歩も出ないが、なぜかロンドンじゅうのあらゆる噂に詳しい、恐るべき事情通。
●ウィギンズ
従僕。ややぼんやりしているうえにやたらと惚れっぽい19歳。もとはスミスとともにウィザースプーン警部補の亡くなった伯母に仕えていた。
●スミス
馭者。頭の回転が速く頼りになるが、少々自信過剰なのが玉にきず。警部補の伯母に仕えていたときからの相棒である二頭の馬、ボウとアローをかわいがっている。

4コママンガ
この個性的な面々が(あくまで主人である警部補には内緒で陰ながら)挑むのは、裕福な開業医が自宅で毒キノコにより殺されたとおぼしき難事件。使用人探偵団は先回りして事件を解決し、警部補にまたひとつ手柄を立てさせることができるのでしょうか……?

なお今回、カバー装画を担当されたイラストレーター・砂原弘治先生から、編集部宛てになんと四コママンガが送られてきました。せっかくですので、特別にここで公開いたします。【画像クリックで拡大します→】
特にネタを割ってはいませんが、本編と合わせて読むと二度美味しい……かもしれません。

『家政婦は名探偵』、読みやすくてとびきり楽しいミステリですので、どうぞお見逃しなく! なお、シリーズ第2作Mrs. Jeffries Dusts for Cluesは秋に刊行予定です。


とびきり善人だが、刑事としての才能はほぼ皆無なウィザースプーン警部補。事件のたび困りはてる主人を放っておけない“名探偵”の家政婦ジェフリーズ夫人をはじめ、彼を慕う屋敷の使用人一同は、秘かに探偵団を結成する。今回警部補が担当するのは、毒キノコによるらしき殺人事件。探偵団は先回りして解決し、主人の手柄にできるのか? 痛快ヴィクトリア朝ミステリ新シリーズ。

(2015年5月8日/2015年9月7日)




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