今月の本の話題

2014.12.05

国際アンデルセン賞受賞作家マーガレット・マーヒー最後の作品『不思議な尻尾』[2014年12月]

 トムはプロディジィ・ストリートの端の家に移ってきたばかり。
 さっそく付近を探検しに出たところ、通りの反対側の端にある大きな屋敷に引っ越しのバンが入っていった。
 越してきたのはトムと同じ名をもつ変わった男。
 だが彼と一緒にやってきたネイキーは、とてつもなく素晴らしい犬だった。
 ネイキーが尻尾を(上下に)振ると、なんと願い事がかなってしまうのだ。
 可愛くて、ユーモラスなイラスト満載でお送りする、心温まる日常の魔法ファンタジー。

 著者マーガレット・マーヒーは二度のカーネギー賞、国際アンデルセン賞を受賞した名手。
というわけで、皆様国際アンデルセン賞という賞をご存知でしょうか?
 日本を代表するファンタジー作家のひとり上橋菜穂子が今年受賞したことで、日本でもいろいろ紹介され、ご存知の方も多いかと思われますが、主催団体IBBYの日本支部JBBYのHPによれば

国際アンデルセン賞(Hans Christian Andersen Awards) は、1953年、国際児童図書評議会(International Board on Books for Young People:呼称IBBY)により創設された子どもの本の国際的な賞です。その選考水準の高さから、「小さなノーベル賞」ともいわれ、世界中の児童文学の質の向上にはかり知れない影響を与えています。
(中略)
有名なデンマークの童話作家の名を冠したこの賞は、子どもの本の分野における最高の国際的な賞で、デンマークの女王マルガリータⅡ世の後援をうけています。受賞者は世界的児童文学の権威者からなる国際選考委員会によって決められ、作家賞は1956年から、画家賞は1966年から授与されています。

とのこと、どれほど素晴らしい名誉ある賞であるかはよくわかります。

 そんな国際アンデルセン賞受賞作家といえば、トーベ・ヤンソン、アストリッド・リンドグレーンが有名ですが、2006年に『不完全な魔法使い』『不思議な尻尾』のマーガレット・マーヒーが、また2008年には『肩胛骨は翼のなごり』『ミナの物語』のデイヴィッド・アーモンドが受賞しているのです。

 これを機に、クリスマス、年末のお休みに是非国際アンデルセン賞作家の作品を手にとって見られてはいかがでしょうか。いずれ劣らぬ名作揃いであることは間違いなしです。もちろん本作も!

(2014年12月5日)




【2009年3月以前の「本の話題」はこちらからご覧ください】

海外ミステリの専門出版社|東京創元社
バックナンバー