今月の本の話題

2014.11.05

黒川鈴木と勝負できる機会なんて、めったにあるものではありませんわ。 滝田務雄『田舎の刑事の好敵手』[2014年11月]

2012年、読売テレビ制作で『デカ☆黒川鈴木』として連続ドラマともなったシリーズの第三弾がいよいよ登場! シリーズ初の長編です。

県警本部より首席監察官来訪の報せに、問題だらけの田舎の刑事たちはパニック状態。
行きがかり上、黒川鈴木は妻と部下の白石だけに、この透山警視正とは高校時代にはライバル関係だったのだと打ち明ける。しかし同じ警察官となった今や、あちらは警視庁キャリアのエリート警視正、こちらは辺鄙な警察署の刑事課巡査部長。

「実は数年ぶりにあいつから個人的な電話がかかってきまして」
「なるほど、負け犬の黒川さんに止めを刺しに来たわけですね」
「まあ、なんてえげつない残酷ショーなのかしら。さすがあなたのライバルですわ」
「そ、そうじゃありませんよ。なんでちょっとうれしそうなんですか、きみたちは。仕事のついでに友人として私に会いに来るのです。永遠のライバルですからね」
「言いにくいことですけど、今でもライバルと思っているのは黒川さんだけだと思いますよ。もう勝負はつきました。あきらめましょう」

しかしこの透山には、監察官としては重大な欠点があり……。
予期せぬ来訪者に頭を抱える黒川刑事だが、彼にまたもや難事件が降りかかる。
小劇団で起きた謎の事務所荒らしは、墜落死体事件に発展したのだった。容疑者は、透山警視正の部下としてこんな田舎までお供してきた、七宝警部?!

滅茶苦茶な部下や、なにやら暗躍する黒川夫人、ハタ迷惑な旧友に振り回されながらも、鬼刑事・黒川鈴木は捜査に乗り出す……!!

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シリーズも巻数を重ね、キャラクターが生き生きと大暴れする様子を、どうぞ笑いを堪えずにお楽しみ下さい。


(2014年11月5日)




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