今月の本の話題

2014.10.07

本国でシリーズ累計200万部突破の警察小説。アンナ・ヤンソン『消えた少年』[2014年10月]

 北欧の伝説息づく風光明媚なゴットランド島をご存知でしょうか?
 森と湖の国、スウェーデンでも有数の人気を誇るリゾートの島。
 中心地の街ヴィースビューの街並みは世界遺産にも指定され、ジブリ映画『魔女の宅急便』の街並みのモデルにもなったことでも知られています。
 そんな人気の島ゴッドラントを舞台にしたミステリがこのシリーズ。本国ではシリーズ累計200万部を突破し、8作がテレビドラマ化、劇場公開された作品もあるという人気ぶりだ。
 ストックホルムなど都会を舞台にしたミステリとはひと味ちがう、ご当地警察小説。美しくミステリアスな島で起きる事件の捜査に奔走する女性刑事マリアの活躍をお楽しみください。

●2014年10月刊『消えた少年』

 二十五年ぶりに再会した初恋の相手マッティン。
 多忙な政治家である夫とのすれ違いに悩むエルヴィーラが、幼なじみの陶芸家マッティンに惹かれていくのは、自然ななりゆきだった。
 最初は陶像のモデルになるだけのはずだった。「きみはなんて美しいんだ」夫の口からは発せられることのない賛辞に、エルヴィーラの心は踊る。だが、ふたりの関係はそれだけではすまなくなった。
 家族同士があつまったパーティの席を抜け出しての、一度きりの情事。
 その現場をひとりの少年に見られていた。その直後、少年は姿を消す。
 仲のよかった兄が亡くなり、友だちもなく、孤独な少年はどこに消えてしまったのか……。母親は半狂乱になって行方を捜す。一方情事の現場を見られたふたりは、少年が秘密を暴露してしまうことを怖れていた。
 壊れかけた二つの家族、子供の安全に異常なほど神経質な母親。北欧の伝説息づく風光明媚なゴットランド島で何がおきているのか? 
 自らも離婚を経験し、子どもと別れて寂しく暮らす女性刑事マリア・ヴェーンが事件を追う。

(2014年10月7日)




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