今月の本の話題

2014.07.07

あやうい女の友情 芦沢央『今だけのあの子』[2014年7月]

今だけのあの子
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デビュー作『罪の余白』で緻密な心理描写が、『悪いものが、来ませんように』で大胆な構成力が絶賛され、今最も注目を浴びる著者が「女の友情」をテーマに描いた、初の連作ミステリです。

私にだけ届かない、結婚式の招待状。彼女が部屋から帰らない理由……。

学生やOL、主婦など、年齢や立場はさまざまですが、この物語の登場人物達は、みな少しずつすれ違いを抱えています。
仲が良い友達同士ゆえに飲み込んだ言葉や、気を遣うがゆえに隠してしまった真実。そしてそれらの思い違いやすれ違いが引き起こした事件とは。

女性はもちろん、女性でなくても、物語にちりばめられた“そわそわ”する思いに、共感することまちがいなしの作品です。

進学、就職、結婚、出産とライフステージが変わることでつき合う相手も変わる。
あなたにとっても「今だけ」のあの子がいるのでは――。

なお、そのうちの一編『願わない少女』が〈Webミステリーズ!〉上で読むことができますので、ぜひご覧下さい。

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(2014年7月7日)




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