今月の本の話題

2014.02.05

読書人は見逃せない、書物にまつわるアンソロジー 紀田順一郎編『書物愛』日本篇、『書物愛』海外篇[2014年2月]


書物の達人ともいうべき紀田順一郎氏が内外の小説の中から本にまつわる作品を厳選して編んだ魅力溢れるアンソロジーをお贈りします。

書物愛=書物を愛する心
というと穏やかな落ち着きのある心持ちのようですが、書痴、ビブリオマニアと呼ばれる人々のその心は、そんなに穏やかなものではありません。
本の魔に取り憑かれ、本に魅入られ、本に翻弄さる人々の熱狂、痴態、呆れた振舞い、そしてもちろろん、穏やかな書物への愛も、この2冊に詰まっています。

我が身を顧みざるを得ない方、知り合いの顔を思い出してにやりとされる方、読書人であれば読まずにはいられないこの2冊、収録作品は以下の通りです。

●日本篇
夢野久作「悪魔祈祷書」
島木健作「煙」
由起しげ子「本の話」
野呂邦暢「本盗人」
出久根達郎「楽しい厄日」
横田順彌「古書狩り」
宮部みゆき「歪んだ鏡」
稲毛恍「嗤い声」
紀田順一郎「展覧会の客」
解説 紀田順一郎「頭から本のことが離れない」

●海外篇
ギュスターヴ・フローベール「愛書狂」
アナトール・フランス「薪」
オクターヴ・ユザンフ「シジスモンの遺産」
ジョージ・ギッシング「クリストファスン」
M・R・ジェイムズ「ポインター氏の日記帳」
H・C・ベイリー「羊皮紙の穴」
シュテファン・ツヴァイク「目に見えないコレクション」
シュテファン・ツヴァイク「書痴メンデル」
マイケル・イネス「ロンバード卿の蔵書」
ジェイムズ・グールド・カズンズ「牧師の汚名」
解説 紀田順一郎「本をしっかり抱きしめていた」


(2014年2月5日)




【2009年3月以前の「本の話題」はこちらからご覧ください】

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