今月の本の話題

2014.02.05

S・J・ボルトンの新作『緋の収穫祭』は4月刊行です


『緋の収穫祭』
S・J・ボルトン 法村里絵訳

 みなさまこんにちは。昨年翻訳ミステリー大賞の最終候補作になった『毒の目覚め』。女性獣医が主人公で、蛇をめぐるコワーイ(けど美しい)ミステリでしたが、その著者S・J・ボルトンの新作を4月にお届けできることになりました!『三つの秘文字』『毒の目覚め』よりさらにパワーアップした『緋の収穫祭』をお楽しみに!

 「血の収穫祭」と呼ばれる伝統的な儀式が残るイギリスの小さな町。ハリーは長年閉ざされていた教会の新しい司祭になった。
 ある日、彼は真夜中に電話で起こされる。教会の墓地と隣家を隔てていた壁が崩れ、すぐそばにあった少女の墓が壊れたのだという。
 だが墓からは、そこに存在するはずのない二人分の子供の遺体までもが発見される。少し前まで土には埋められていなかったようで、頭蓋骨には酷い損傷があった……。
 古い教会で聞こえる何者かの声。不気味な姿の少女を目撃する子供たち。次々と起こる暗示的な事件に隠された真相とは。

 『三つの秘文字』『毒の目覚め』のような女性一人称ではなく三人称多視点に代わり、より緊迫感とページターナー度が増しています。また、古い教会、廃墟、墓地、地下聖堂、怪奇現象などなど、ゴシック・ミステリ的な要素も揃いぶみ。横溝正史作品的な、因習的な儀式が残る田舎の村でのどろどろした事件がお好きな方は間違いなく楽しめると思います。

 CWAゴールド・ダガー最終候補作となった破格の傑作です。4月の刊行をどうぞお楽しみに!

(2014年2月5日)




【2009年3月以前の「本の話題」はこちらからご覧ください】

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