今月の本の話題

2013.12.05

シリーズ既刊が電子書籍化! ベテランジャーナリストが圧巻の取材力と緻密な構成で魅せる『黒いダイヤモンド 警察署長ブルーノ』(マーティン・ウォーカー)[2013年12月]


 先月、「12月発売!『黒いダイヤモンド 警察署長ブルーノ』を一足先にご紹介します。」という記事でお知らせしました本書が、いよいよ12月11日に発売となります! 大人気ミステリ作家さんが寄せてくださった推薦文のついたかっこいい帯が目印です。どうぞお楽しみに!!

 『黒いダイヤモンド』の舞台となるのは、フランスの小村サンドニ。名物はフォアグラ、トリュフ、胡桃(くるみ)というのどかな村は、クリスマスを間近に控え、いっそう華やいでいます。そんななか、主人公の警察署長ブルーノは友人のエルキュールから、ある問題の調査を依頼されます。隣村のトリュフ市に、なんと粗悪な中国産トリュフが紛れ込んでいる! しかしブルーノが聞き込みを始めた矢先、エルキュールが何者かに殺害されてしまいます。彼はかつて、バルブーズと呼ばれる、情報部に所属する伝説の秘密警察官でした。犯人はその過去を知っていたのか? ブルーノは友人の死を悼みつつ、かつてない事件に立ち向かうことになります……。

 著者のマーティン・ウォーカーは、イギリスの有名な新聞「ガーディアン紙」に25年間勤めたベテランジャーナリストです。東西冷戦に関する歴史書や、「ペリゴールの洞窟」といったノンフィクションも刊行しています。何年も前から本書の舞台であるドルドーニュ県に家を持ち、テニス仲間には地元の警察署長もいるそうです。そんな彼が持ち前の取材力を存分に活かし、歴史の闇や移民問題などさまざまなテーマを盛り込んでつくりあげた本書は、文庫で368ページと(そんなに)長くないにもかかわらず、読み応えたっぷり! ぐいぐい読まされ、最後には意外な真相に驚かれること間違いなしです。

 さらに現在、シリーズの既刊『緋色の十字章』『葡萄色の死』が電子書籍化されています。事件や出来事は完全に独立しているので、『黒いダイヤモンド』から読んでもまったく問題ありませんが、過去作品が気になった方は、ぜひお読みいただけますとうれしいです。

 おまけにクリスマスにぴったりの短編「ブルーノとペール・ノエル」が、『黒いダイヤモンド』と同日発売の〈ミステリーズ!vol.62〉に掲載されています。クリスマスでもブルーノ署長は事件の対応で大忙し。クリスマスにぴったりな、心温まる珠玉の一編です。料理上手なブルーノさんが披露してくれる、クリスマスのお料理もすばらしいので、お見逃しなく!

 『黒いダイヤモンド 警察署長ブルーノ』は12月11日ごろ発売です。どうぞお楽しみに!


(2013年12月5日)




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