今月の本の話題

2013.09.05

創元推理文庫2013年復刊フェア・全作品紹介[2013年9月]

東京創元社では品切れ中の文庫作品を対象として、毎年"復刊フェア"を開催しています。
以下に紹介するのが、2013年9月下旬よりおこなわれる本年の復刊作品全10冊です。ご購入の参考にどうぞ。


殺人者はへまをする
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F・W・クロフツ『殺人者はへまをする』
《新カバー!》
人殺しはへまをする――とフレンチ警視は言う。しかし犯罪者が失策をしでかさなければ未解決の事件が山を成し、フレンチは体がいくつあっても足りないだろう。万全を期したはずの犯行はいかに看破されたか。完全犯罪の夢破れた二十三編の、自業自得ながらも気の毒な敗北の記録から得られる教訓は、犯罪は引き合わない、とりわけ優れた捜査官がいる場合には、ということであろう。訳者あとがき=井上勇

奇商クラブ
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G・K・チェスタトン『奇商クラブ』
会員は既存のいかなる商売の応用、変形でない完全に新しい商売を発明し生活を支えなければならない。この変わったクラブ、奇商クラブの面々をめぐる事件を、発狂し隠退した裁判官バジルが解決する逆説に満ちた探偵譚。チェスタトンがブラウン神父シリーズに先駆けて発表した短編集。「ブラウン少佐の大冒険」「痛ましき名声の失墜」「牧師はなぜ訪問したか」「家屋周旋業者の珍種目」「チャッド教授の奇行」「老婦人軟禁事件」のシリーズ全六編に、中編傑作「驕りの樹」と「背信の塔」を併録。解説=中島河太郎

闇からの声
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イーデン・フィルポッツ『闇からの声』
《新カバー!》
隠退した名刑事リングローズが旧領主邸ホテルで聞いた、姿なき者の闇からの声。それは、恐怖におののく子供の悲鳴であった。不審に思った彼が事情を調べてみたところ、同宿の老婦人から予想だにしない事実を知らされる──「その子供は亡くなったのですよ。このホテルで、一年以上も前に」と。名編『赤毛のレドメイン家』と並んで、推理小説史上に不滅の光芒を放つ、必読の傑作! 解説=中島河太郎

ミッドナイト・ブルー
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ロス・マクドナルド『ミッドナイト・ブルー』
《新カバー!》
ハメット、チャンドラーとともに〈御三家〉と呼ばれ、ハードボイルドというジャンルを確立させた巨匠ロス・マクドナルド。本書は、登場以来、深化・円熟を遂げ、アメリカ文学界の一翼を担う作家と称されるに至った著者の五つの短編と、代表的評論「主人公(ヒーロー)としての探偵と作家」を収める。名作中編「運命の裁き」をはじめとする、ハードボイルド・ファン必読の傑作コレクション! 解説=「ロス・マクドナルドの世界」小鷹信光

* * *

死者の誘い
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ウォルター・デ・ラ・メア『死者の誘い』
《新カバー!》
長病(ながやみ)ののち療養の日々を送るアーサー・ローフォードは、教会墓地の外れに自ら命を絶った異邦人の墓を見いだす。その傍らで眠りこんでしまった彼の顔は、なぜか見知らぬ男のものに変化していた。不可解な事態に困惑する周囲や家族との軋轢に懊悩する中、彼は謎めいた兄妹との出会いを契機に、自身に起きた怪異の解明に没入してゆく。オカルティックな綺想に満ちた英国幻想文学の白眉。

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原子の帝国
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A・E・ヴァン・ヴォークト『原子の帝国』
《新カバー!》
驚異の別世界を描くヴォークトの2傑作中編を収録する。遙か未来、人類は高度な科学技術を駆使しつつも、それらの原理も根本法則さえも忘れ去っていた。地球のリン帝国皇室に生まれたミュータントであるクレインは、帝国を揺るがす危難に立ち向かう。「原子の帝国」/男が得た第三の眼に映るのは、吸血人が跋扈する戦慄の頽廃都市と、妖しくも美しい女の企みだった。「見えざる攻防」 訳者あとがき=吉田誠一

タイタンのゲーム・プレイヤー
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フィリップ・K・ディック『タイタンのゲーム・プレイヤー』
《新カバー!》
地球人類は星間戦争に敗れタイタン人に統治されている。人口の激減したなか一握りの特権階級だけが、タイタン人のもたらした、現実の町の領有権を賭けた〈ゲーム〉に興じていた。その一人、西海岸に住むピートは、奪われた領地バークレーをとり戻すべく東海岸の大物プレーヤーと対戦し……翌日、相手は死体となって発見された。誰が敵か味方かもわからない、長い悪夢の始まりだった。

宇宙に旅立つ時
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R・A・ハインライン『宇宙(そら)に旅立つ時』
《新カバー!》
人口問題解決のため、亜光速船による太陽系外探査が計画される。莫大な距離を隔てた宇宙船と地球を結ぶには、双子に潜在するテレパシー能力の活用が必須だった。ぼくとパットも選出されたが、搭乗できるのは一人だけ。選ばれたのはパットだった。ぼくは地上に残らなければならない。だがパットが出発を前に重傷を負い、急遽ぼくが乗り込むことに。ただし帰還の可能性は36分の1!

悪魔の星
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ジェイムズ・ブリッシュ『悪魔の星』
地球人調査団は、植民の可否を検討するため新発見の惑星リチアに降り立った。この星は進化した爬虫類が支配し高度に理性的な文明を築いていた。だが調査団の一人ルイスサンチェス神父は疑問を抱く。神を持たない彼らに“良心”は存在するのか。結論如何ではリチアの封鎖が決定されることになる。ハードSFの巨匠のヒューゴー賞受賞作。

わたしは“無”
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E・F・ラッセル『わたしは“無”』
《新カバー/新解説!》
イギリスSF界、伝説の名手による傑作短編集! 未開の惑星で孤立した遭難者たちの苦闘を描く「どこかで声が……」。合法的な安楽死施設を訪れた男を見舞う運命「U‐ターン」。他人の肉体に乗り移れる装置を悪用する男との対決「忘却の椅子」。文明崩壊後の人類を救おうと企図する異星の詩人「ディア・デビル」。冷酷な独裁者が一人の少女と出会う「わたしは“無”」など全6編。解説=中村融

※2013年9月5日時点ではいずれも購入できません。

(2013年9月5日)




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