今月の本の話題

2013.06.05

シリーズ第一弾なのに、なぜ“帰還”? 西澤保彦『ぬいぐるみ警部の帰還』[2013年6月]

ぬいぐるみ警部の帰還
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 シリーズ第一弾なのに、なぜ“帰還”なのか?
 答えは、『赤い糸の呻き』に収録されている犯人当て小説「お弁当ぐるぐる」が、ぬいぐるみ警部こと、音無美紀警部の初登場となるからです。「お弁当ぐるぐる」では、音無のぬいぐるみへの偏愛ぶりと、その音無にぞっこんの則竹女史の対比が非常にコミカルに描かれ、人気を集めました。

 そして今回の『ぬいぐるみ警部の帰還』では、さらにパワーアップした音無警部と則竹女史のコンビの妙味が味わえます。 
 不可解な殺人現場。そこに遺されていた、くまのぬいぐるみから優れた洞察力で事件解決の糸口を発見していく――。みかけはユーモア全快ですが、中身はけっこうシリアスな全五編を収録。
〈腕貫探偵シリーズ〉でブレイク中の著者が放つ新シリーズをご期待ください。

(2013年6月5日)




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