今月の本の話題

2013.04.05

古典的名作『フランケンシュタイン』の知られざる前日譚。『フランケンシュタイン家の双子』[2013年4月]

 ジュネーヴの行政長官を父にもつ、フランケンシュタイン家のコンラッドとヴィクターは一見そっくりの双子。兄コンラッドは冷静で思慮深く、弟ヴィクターは情熱的で無鉄砲と性格は正反対ながら、ふたりの絆は固かった。
 コンラッドとヴィクター、そして幼いころにフランケンシュタイン家に引き取られた美しい遠縁の娘エリザベスは、何をするにも一緒だった。
 だが、コンラッドとエリザベスが互いに思いを寄せていることがわかる。密かに自分もエリザベスに恋心を抱いていたヴィクターは、ショックを隠せない。
 そんなとき、コンラッドを突然の病が襲う。医者もさじを投げる重い症状。何人もの医者に診せたが少しもよくならない。
 ヴィクターはエリザベスに対する恋心と、コンラッドに対する心配と兄弟愛に引き裂かれ翻弄される。
 なんとかしてコンラッドを救おうと、ヴィクター、エリザベス、そして親友のヘンリーは、怪しげな錬金術師ポリドリを訪ねる。求めるのは不老不死の霊薬。
 ポリドリは三人に、霊薬を創るためには三つの材料が必要だと告げた。その材料とはなんとも奇妙なものばかり……

 若き日のフランケンシュタインを描いたダークファンタジーの傑作。


(2013年4月5日)


 

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