今月の本の話題

2011.08.05

アート、ロマンス、そして……殺人!? アップテンポで小粋なミステリ ヘイリー・リンド『贋作と共に去りぬ』[2011年8月]

 世界的な贋作者である祖父にみっちり仕こまれたアニーは、本物そっくりの偽物を作る画家兼疑似塗装師。腕前は超一流なのだが、若気の至りで足を突っ込んだ贋作作りの前科のため美術館での絵画修復士の職を失い、サンフランシスコの美術業界では鼻つまみ者になっている。
 美術館キュレーターの元カレ(こっぴどくふられた)に呼び出され、古巣の美術館で大枚はたいて購入したカラヴァッジョの真贋を鑑定したところ、贋作だと判明。それだけでもおおごとなのに、直後に殺人事件が起こり元カレは行方不明に。
 さらに一流の画廊主から巨匠の素描の鑑定を頼まれたが、なんとそれらも贋作。真作の行方を探すアニーのもとにはハンサムだけど、なんだか裏がありそうな探偵が現れる……。
 アートの小ネタとロマンス満載、小粋でアップテンポなライトミステリ開幕。

(2011年8月5日)

 

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