今月の本の話題

2010.12.06

オカルト探偵の事件簿、第2集 エドワード・D・ホック『サイモン・アークの事件簿II』[2010年12月] 

宇宙からの脅威、インド洋の吸血鬼、ファラオの呪い……
オカルト探偵の事件簿、第2集


 2008年12月に刊行された『サイモン・アークの事件簿I』に続く、日本オリジナル短編集第2弾の登場です。
 編集方針は第1集と同じ。生前、著者ホック自身に選んでもらった作品の中から、バラエティなども考慮してさらに厳選した8編を収録しました。
 どの作品でも、世界じゅうで起きる、オカルトじみた現象がからむ怪事件を、齢2000歳とも言われる謎の男サイモン・アークが解決していく――という基本フォーマットにのっとった、名手ホックならではの趣向を凝らした謎解きが楽しめます。

 第2巻で特筆すべきは、本邦初訳の中編「真鍮の街」。シリーズ初期には、これと同じくらい長めの作品がいくつかあるのですが、分量が災いしてかこれまで一度も紹介されてきませんでした。ワトスン役の「わたし」の過去の一端が明らかになるという、シリーズとしても重要な一編です。どうぞお楽しみください。
 エドワード・D・ホック『サイモン・アークの事件簿II』は12月18日刊行予定です。

※  ※  ※  ※

 2000年の長きにわたる人生の大半を、悪魔と超自然現象の探求についやす謎の男、サイモン・アーク。彼の行く先々で、怪奇な謎が死者を生む。
 カスパー・ハウザーの伝説に酷似した雪原の死、ロシアとアメリカで相次ぐ宇宙飛行士怪死事件、インド洋の島に跳梁する吸血鬼の影、ファラオの墓から発掘された喇叭が招いた死……いずれ劣らぬ難事件に、オカルト探偵が卓越した推理力で挑む8編を収録した、珠玉の第2短編集。

(2010年12月6日)

 

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