今月の本の話題

2010.11.05

型破りで豪快! ぶっとびおばあちゃんまだまだ健在 ニューベリー賞受賞シリーズ第三弾。 リチャード・ペック『シカゴよりとんでもない町』[2010年11月]

●最新刊 『シカゴよりとんでもない町』(2010年11月刊)

 新任の牧師の一家が越してきた家の隣は、まるで幽霊屋敷だった。
 住んでいるのは九十に手が届こうというのに、いまだかくしゃくとしているダウデル夫人。
 近所づきあいはしないし、どこの教会に行くこともなく、気難しいうえに、なんと武装までしているというのだ! 
 魔女のように巨大な鍋でアップルバターを作り、スイカ泥棒に向けては銃をぶっぱなす。畑に埋まっているというキカプー族のプリンセスの幽霊をネタに、牧師一家も巻きこんでのひと騒動を巻き起こす。

 そして夏が過ぎ、収穫の秋も終わり、恵みのクリスマスの季節がやってきた。
 だが、クリスマスといえど、ダウデル夫人のたくましい腕から逃れられるものではなかった。

 豪傑おばあちゃんはまだまだ健在。奇想天外にして、心温まる、ニューベリー賞、ニューベリー賞オナーを連続受賞した、傑作シリーズ第三弾。


『シカゴよりこわい町』

 大柄なうえに型破りな性格。
 そんなおばあちゃんを訪ねたあの夏、死ぬほどつまらないと思っていた田舎町で、生まれてはじめて死体を見ようとは!

 わたしたち兄妹はシカゴの都会っ子で、祖母の豪胆ぶりにすっかり怯えた。
 それでも来年になると、また列車に乗りこむ。
「おばあちゃんは、わたしたちのいいお手本とは言えないと思うんだけど」
 なにが起こるかわからないから、おもしろい。銃はぶっぱなす、大ボラはふく、法は無視する、牛乳瓶にネズミをいれる……。
 毎年毎年、いったいなんのために?
 ニューベリー賞オナー、全米図書賞児童書部門最終候補、産経児童出版文学賞〈賞〉を受賞した、感動のベストセラー。


『シカゴより好きな町』

 銃をぶっぱなすおばあちゃんが帰ってきた!

 不況のために家を失ったおかげで、15歳のメアリ・アリスは田舎の祖母の家にやっかいになるはめに。
 昔のように兄ジョーイと一緒ではない。夏休みの一週間だけ我慢すればすむってわけでもない。
 あんなおばあちゃんと、いったいどうやって暮らせというの……。
 途方にくれつつ、すこし大人びた少女は、豪胆な祖母とどう渡り合うのか。そして、転校生との恋のゆくえは?

『シカゴよりこわい町』に続くニューベリー賞受賞のハートウォーミングなヤングアダルト小説。

(2010年11月5日)

 

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