今月の本の話題

2010.11.05

魔法と陰謀が支配する不思議な世界 〈クロノス・クロニクル〉第一弾! マリー・ルツコスキ『ボヘミアの不思議キャビネット』[2010年11月]

 菜の花盛りのボヘミアの田舎道、一台の馬車がひとりの男を運んできた。着いた先はオクノ村、男はこの村に住む天才時計職人のミカルだった。
 ミカルはボヘミアの王子に招かれてサラマンダー城で働いていたが、突然両目を奪われて帰されてきたのだ。
 それというのも、金属に対して魔法の力をもつミカルの両眼を、王子が〈不思議キャビネット〉のコレクションに欲しがったからだというのだ。
 あまりの仕打ちに憤ったひとり娘のペトラは、サラマンダー城に忍び込んで父の目を取りもどそうと決意する。父にも、母親がわりの年上の従姉妹にも内緒で首都プラハをめざすペトラ。お伴はミカルがつくった賢いブリキのクモ、アストロフィルだ。
 運良く都で知りあったロマの少年の手引きでなんとか城への潜入を果たすが、イングランド大使ジョン・ディーに正体を見破られてしまう。ところが敵か味方か、ディーは正体をばらさないでおく見返りとしてペトラにある取り引きをもちかけてきた。

 魔法と陰謀が支配する不思議な世界のボヘミアを舞台にした〈クロノス・クロニクル〉第一弾。

(2010年11月5日)

 

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