今月の本の話題

2009.06.05

少年探偵・狩野俊介シリーズ第1弾 太田忠司『月光亭事件』[2009年6月]

探偵事務所の扉を叩いたのは、少年と一匹の猫。

 ナンシー・ドルーにマガーク少年探偵団、名探偵カッレくん――若くして推理の才能を開花させ、華々しく活躍する少年・少女探偵たち。自由な発想で鋭く真相を見抜き、子どもならではの悩みと苦闘する小さな探偵たちの事件簿は、老若男女を問わず書き継がれ、また読み継がれています。

 このたびご紹介するのは、少年探偵・狩野俊介が活躍するシリーズ第1長編『月光亭事件』
〈新宿少年探偵団〉シリーズや〈殺人〉3部作など、少年少女を主人公とした瑞々しい推理小説を多数発表してきた著者を代表するシリーズです。
 現在でも書き続けられている名シリーズの初期5作が、装いも新たに創元推理文庫に収録となりました。


竹岡美穂/狩野俊介キャラクター画
 引退した名探偵・石神法全の後を継ぎ、探偵事務所を営む元助手・野上英太郎。ある日彼の事務所に、ジャンヌという名の猫を連れた、一人の少年が現われた。
 少年の名は狩野俊介。石神に先んじてある殺人事件の真相を見抜いたという、卓越した推理能力の持ち主だった。石神との出会いをきっかけに探偵を志す彼は、現役の探偵として活躍する野上の元を訪れたのだ。
 時を同じくして、事務所に依頼が舞い込んだ。街の大病院の院長・豊川が、妻が傾倒する謎の宗教家の正体を暴いて欲しいとやってきたのだ。野上は俊介を助手として、豊川邸へ赴くが……


 刊行に先駆けて、創元推理文庫版の装画を手掛ける、竹岡美穂さんのキャラクター画を特別掲載いたします。ぜひ実際のカバーもお手にとってご覧ください。

 推理小説としての側面だけでなく、卓越した推理力と繊細な心を併せ持つ12歳の少年が、私立探偵・野上英太郎や周囲の大人たちに見守られながら成長を遂げていく様子もお見逃しなく。『月光亭事件』は2009年6月末刊行です。


次回配本『幻竜苑事件』
以下続刊『夜叉沼事件』『玄武塔事件』『天霧家事件』

(2009年6月5日)

 


推理小説の専門出版社|東京創元社
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