ラウンジ

2018.06.29

校正課だより 資料室で素敵なものを発見しました

お久しぶりです、校正課Hです。
先日、ある調べ物をしていた際、資料室で素敵なものを発見したのでご紹介したいと思います。

写真1 (3).jpg 写真2 (3).jpg こちら、1957年から1959年にかけて刊行された、江戸川乱歩編の推理短篇アンソロジー『世界短篇傑作集』でございます。現在は流通しておらず、私も実物を目にしたのは初めてでした。
〈世界推理小説全集〉(全80巻)の一部として刊行されたものなのですが、函(はこ)入りで、装幀もおしゃれ……と思ってページをめくってみたら、なんと、雑誌〈暮しの手帖〉の創刊者としても知られる花森安治さんがデザインされていたことが判明!

hanamori.jpg 裏表紙と函の裏側はこんな感じです。

写真4 (2).jpg 函の表側にも描かれている鍵マークのデザインが、今の文庫などに載っているものとは違っています。このバージョンもレトロで可愛いです!
定価は200円。物価の変化を感じるとともに、「あれっ、『+税』が書いてない!?」と一瞬ドキッとしてしまったのですが、1957年というと消費税導入の32年も前なので当たり前ですね……。

写真5 (1).jpg 写真6 (1).jpg 目次を見てみると、「チエホフ」「クリスチィ」など、著者名の表記が現在の一般的なものとは違っている所があります。また、「江戸川乱歩」の「乱」も旧字体になっています。(刊行当時の言葉の使われ方を知ることのできる資料として、実物をそのまま掲載しました。)

世界推理短編傑作集
ところで、7月12日より順次刊行される『世界推理短編傑作集』は、上記の『世界短篇傑作集』を文庫化した『世界短編傑作集』(収録作品や掲載順などが一部異なります)を、さらにリニューアルしたものとなっております!
世界中の短編ミステリから選び抜かれた珠玉の名作が、書かれた年代順に収録されているので、ひとつひとつの作品が面白いのはもちろんのこと、短編ミステリがどのように継承され、発展してきたのかを、まるでタイムマシンに乗っているかのように概観できる名アンソロジー。この機会に、ぜひお手に取ってみてください!

新版のカバーもクラシカルでかっこいいです。右上に入っているマークにもご注目くださいませ!
(2018年6月29日)



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