ラウンジ

2017.06.28

校正課だより 見習い校正者が語る校正のお仕事

このたび営業部から校正課に異動になりました、Hと申します。
異動前から校正のスクールに通って勉強を進めていましたが、実務ではまだまだわからないことだらけ……。レベルアップを目指して、現在は、カバーや解説、あとがきといったボリュームの小さい仕事から経験を積んでいるところです。

今回の記事では、私が使っている校正の仕事道具を紹介させていただきますね。

【赤ペン】
写真1.jpg ルビなどの細かい部分にも書き込みやすい細字タイプを愛用しています。
ところで、校正といえば赤字入れ……というイメージが強いかと思いますが(私も以前はそうでした)、実は赤ペンを使う機会はあまり多くありません。
赤ペンを使うのは、「ゲラが原稿通りになっていない」「組方(文字と文字の間のスペースの大きさなど)が指定通りになっていない」といった場合のみ。 それ以外の、修正の必要があるかどうかを著訳者さんや編集者さんに判断していただく部分については、疑問や提案を鉛筆で書き込んでいきます。(修正すると判断された部分は、著訳者さんや編集者さんによって改めて赤ペンで修正が書き込まれます。)

【青鉛筆】
写真2.jpg 青鉛筆は赤ペンよりも使用頻度が高いです。
たとえば、初校ゲラと再校ゲラを見比べて、修正が正しく反映されているかを確認する「引き合わせ」という作業があるのですが、その時に青鉛筆で確認済みの印をつけていきます。
修正は赤ペンで書き込まれているので、赤とは別の色で、かつ本文は黒で印刷されているので黒以外で、ある程度太字で印をつけた方が見やすい……というわけで、青鉛筆が便利なのです。

【級数表】
写真3.jpg これもあまり知られていないような気がしますが(私も以前は知りませんでした)、校正では「文章のチェック」だけではなく、「寸法や文字サイズのチェック」も行うのです。
たとえば創元推理文庫、創元SF文庫のカバーには決まったフォーマットがあり、新刊のカバーがフォーマット通りになっているかを確認する必要があります。
その際に大変役立つのがこの級数表。(級とは文字サイズの単位の一種です。1級=0.25mm。)
確認したい箇所に当てると、

写真4.jpg 文字サイズがパッとわかるというすぐれもの!
写真は12級25字詰ですね。6月30日発売予定の『フロスト始末〈上〉 』のカバーです。

【校正必携】
写真5.jpg こちらは、校正の仕事をする上で必要な情報がギュギュッと詰まった参考書です。収録されているのは、常用漢字表や校正記号の書き方、書体サンプルなどなど。作業をしていて、「あれっ、こういう時ってどうすればいいんだっけ?」と思った時に参照しています。
書店でも注文・購入できるので、ご興味のある方はご覧になってみてはいかがでしょうか。(日本エディタースクール出版部刊です。)

【ルーペ】
写真6.jpg ルビの濁点・半濁点などの細かい部分をチェックする時に使います。 小学校時代に朝顔観察に使っていたルーペが家にあったので、私はそれを使っています。
……物持ちが良いのは取柄かもしれません。

以上、よく使うのはこのあたりでしょうか。
自宅でスクールの課題をすることもあるので、上記のものを鞄に入れて通勤しています。

(2017年6月28日)



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