国内ミステリ出張室

2012.07.05

第12回本格ミステリ大賞・贈呈式&記念トークイベント(6月16日・17日)レポート[2012年7月]

探偵小説と叙述トリック
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 去る2012年6月16日(土)、17日(日)に、毎年恒例の本格ミステリ作家クラブによる、第12回本格ミステリ大賞の贈呈式と記念トークイベントが開催されました。今回の受賞作は、小説部門は皆川博子先生『開かせていただき光栄です』(早川書房)と城平京先生『虚構推理 鋼人七瀬』(講談社)、評論・研究部門は笠井潔先生『探偵小説と叙述トリック』(東京創元社)です。先生方、おめでとうございます。
それでは両日の様子を、簡単にレポートしていきましょう。(編集部)



 6月16日、神楽坂の日本出版クラブ会館で、贈呈式が開催されました。まずは杉江松恋さんの司会でスタート。辻真先会長の開会宣言に続き、末國善己事務局長より大賞決定までの選考経過が、報告されました。その後、受賞された先生方に、辻会長から表賞状と正賞のトロフィーが贈られました。

 さらに、第8回の受賞者・有栖川有栖先生から皆川先生へ、第10回の受賞者・三津田信三先生から城平先生へ、第11回の受賞者・飯城勇三先生から笠井先生へ、それぞれ花束が贈られました。各受賞者から受賞の言葉を頂いた後は、日本推理作家協会の東野圭吾理事長から祝辞を頂きました。
 また、乾杯の挨拶は歌野晶午先生から。会場には数多くの作家がひしめいています。どのテーブルの会話も興味深く、聞き入っていたいものばかり……! 井上雅彦先生が皆川先生へ青い薔薇の花束をプレゼントされたりと、会場のあちこちで素敵なシーンも見られました。
 辻会長による中締めで、贈呈式は閉会。その後、場所を移して二次会が開かれました。こちらは贈呈式よりもリラックスした雰囲気。受賞された先生方を、大勢の方が囲んでゆったりと懇談しています。中には、一人のファンとして受賞作にサインをお願いする先生も。微笑ましい光景です。夜遅くまで歓談は続き、贈呈式はこうして幕を閉じるのでした。



 明けて翌17日、銀座の教文館にて受賞記念トークイベント&サイン会が開催されました。
 前日はあいにくの雨でしたが、この日は雲一つない晴天。会場には幅広い世代のミステリファン約120名が駆けつけたのです。

 まず、第一部のトークイベントがスタート。受賞された先生方に加え、司会の芦辺拓先生、辻会長と柴田よしき先生も参加されました。

トークイベント

 芦辺先生による軽妙な司会で、イベントが進行。各受賞者の受賞コメントや、辻会長と柴田先生による各受賞作の選評、お三方の執筆エピソードや裏話、今後の活動予定などさまざまな話題が展開します。
 ちなみに覆面作家の城平先生は、内線電話を使って中継出演することに。芦辺先生が質問し、受話器から別室にいる城平先生の声が聞こえてくるという、ちょっと不思議な光景でしたが、大いに盛り上がりました。

 会場からの質疑応答後は、本日のイベント参加者の書籍販売が行われます。一冊につきお宝抽選会の整理券を一枚配布するというシステムなのですが、飛ぶように本が売れていく様子に驚かされます。中には一人で4、5袋(恐らく100冊ぐらい!)分の本を購入している方もいらっしゃいました。

 第二部は、受賞者をはじめ、各先生方から提供されたお宝抽選会から。参加者全員のサイン入り色紙や、自著の翻訳本、辻会長と鮎川哲也先生のツーショット写真、江戸川乱歩先生の原稿用紙のレプリカなどが飛び出し、垂涎もののお宝が紹介されるたび、会場からはどよめきが!
何度もお宝が当たる強運の持ち主がいらっしゃったり(うらやましい……)、提供した方のものが担当編集者に当たるというハプニング(?)もありつつ、会場は拍手と歓声に包まれました。当選された皆様、おめでとうございます。

 最後はサイン会。トークメンバー以外には、有栖川有栖先生、大倉祟裕先生、太田忠司先生、加賀美雅之先生、北村薫先生、小島正樹先生、篠田真由美先生、千澤のり子先生、鳥飼否宇先生、東川篤哉先生、光原百合先生がいらっしゃり、城平先生と同様に覆面作家の坂木司先生は別室での参加となりました。また、小森健太朗先生も、急遽飛び入りで加わることに。各先生のサインを求めて、先生方の前に多くのファンが並びます。先生に直接、作品への熱い想いを伝える方や、抽選会で当たったお宝にもサインをもらった方なども。サイン本を大事そうに抱えるファンも、ファンと会話を交わした先生方も、幸せそうだったのが印象的です。

参加された皆様、お疲れ様でした!
(2012年7月5日)




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