かつて大量殺人を犯したとされたが、その記憶を消されていた人型警備ユニットの“弊機 ”。紆余曲折のすえプリザベーション連合に落ち着いた弊機は、ステーション内で何者かの他殺体に遭遇する。連合の指導者メンサー博士をつけねらう悪徳企業グレイクリス社とかかわりがあるのだろうか? 弊機は警備局員インダーたちとともに、ミステリ・メディアを視聴して培った知識を活かして捜査をはじめるが……。ヒューゴー賞4冠&ネビュラ賞2冠&ローカス賞3冠&日本翻訳大賞受賞の大人気シリーズ、待望の第三弾! スピンオフ短編2編を併録。

 前作となる長編『ネットワーク・エフェクト』(昨年12月にヒューゴー賞長編部門を受賞しました)邦訳刊行から半年。大人気《マーダーボット・ダイアリー》シリーズ(同じく昨年12月にヒューゴー賞シリーズ部門を受賞しました)の第三弾となる『逃亡テレメトリー』がいよいよ刊行されます。
 かつて大量殺人を犯したとされたがその記憶は消去されており、人間が苦手でことあるごとに趣味である密かなドラマ鑑賞に逃げ込む、というキュート(?)な暴走人型警備ユニット“弊機”。『マーダーボット・ダイアリー』で語られた様々な冒険を経て、恩人であるメンサー博士の故郷プリザベーション連合に転がり込んだ“弊機”ですが、表題作では謎の他殺体に遭遇。捜査への協力を依頼されて、得意のハッキングやネットワークへのアクセスを封じられた状況で、事件の真相に迫ってゆきます。さらに今回は、シリーズの世界観が広がるスピンオフ短編2編を併録。
 刊行は4月上旬。お楽しみに!

マーダーボット・ダイアリー 上 (創元SF文庫)
マーサ・ウェルズ
東京創元社
2019-12-11


マーダーボット・ダイアリー 下 (創元SF文庫)
マーサ・ウェルズ
東京創元社
2019-12-11